22日にかけて東北太平洋側南部で大雪のおそれ 九州は大気不安定、南部では大雨警報発表の可能性も…「菜種梅雨」の状態 山陰も寒気流れ込み気温上がらず

21日は九州から東北にかけて、前線や湿った空気に伴う雲に覆われ、西日本付近には次々に発達した雲が流れ込んでいます。22日にかけては大気の状態が不安定になる所があるほか、東北では大雪となる所もある見込みです。

気象庁によりますと、前線が華中から九州地方を通って本州の南岸にのびていて、21日夜にやや北上した後、22日はゆっくり南下する見込みです。

東北太平洋側南部では、大雪となる所がある見込みで、気温が予想よりも低く経過した場合は、警報級の大雪となる可能性があります21日夜のはじめ頃から22日明け方にかけて、大雪による交通障害、建物や農業施設への被害、屋根からの落雪に注意・警戒が必要です。

【雪の予想】
21日午後6時から22日午後6時までに予想される24時間降雪量は、いずれも多い所で、
東北太平洋側南部 山沿い 30センチ
東北太平洋側南部 平地 20センチ

北陸地方では、前線の影響で22日にかけて雨が降る見込みです。
令和6年能登半島地震の影響やこれまでの降水で地盤の緩んでいる所があるため、少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まり、大雨警報が発表される可能性があります。21日夜のはじめ頃から22日夕方にかけて土砂災害に注意・警戒が必要です。

また、九州付近にある前線が22日にかけて奄美地方まで南下する見込みです。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、九州南部・奄美地方では大気の状態が非常に不安定となっています。このため、九州南部では、21日夜のはじめ頃から22日朝にかけて局地的に雷を伴った激しい雨が降り、雨雲が予想以上に発達した場合は、大雨や洪水警報が発表される可能性があります。

また、九州南部・奄美地方では、22日昼前にかけて局地的に積乱雲が発達し、落雷や竜巻などの激しい突風のおそれがあります。

【雨の予想】
21日から22日にかけて予想される1時間降水量は、多い所で、
鹿児島県(奄美地方を除く) 30ミリ

21日午後6時から22日午後6時までに予想される24時間降水量は、多い所で、
鹿児島県(奄美地方を除く) 120ミリ

石川博康 気象予報士
「22日も2月としては珍しく日本付近に前線が停滞します。特に前線に向かって南からの湿った空気が流れ込みやすい九州地方では激しい雨の降る所がある見込みですので、雨の降り方に注意してください。これは春によく見られる気圧配置で、「菜種梅雨」とも呼ばれる前線ですので、2月では珍しいと言えます。

一方、山陰地方も前線の南下で寒気が流れ込むでしょう。そのため一日を通して雨の降りやすい天気になりそうです。また気温も上がらず寒くなるでしょう」

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