2月22日は「温泉マークの日」 温泉の定義は?効能は誰が調べる? 専門家に聞いてみた【みんなのハテナ】

Park KSBアプリに皆さんから寄せられた疑問をもとにお伝えする「みんなのハテナ」。温泉マークの湯気の形が数字の「2」に見えることから、2月22日は「温泉マークの日」と言われています。そこで今回は「温泉」に関する疑問を専門家に聞きました。

「温泉の定義は?」(総社市 neko 58歳)

日本温泉気候物理医学会の会員で、上海在住の医師、藤田康介さんに聞いてみました。

(日本温泉気候物理医学会 会員/医師 藤田康介さん)
「日本では昭和23年に『温泉法』という法律ができたんです。そこで一応、温泉とは何ぞやと定義されています」

温泉法によると、温泉は「地中から出る温水など」のうち「25℃以上」またはリチウムイオンやフッ素イオンなどの「定められた物質のいずれかが基準以上含まれている」ものとされています。そのため、温かくない温泉も存在します。

「温泉は何種類あるの?」(岡山市 かばちゃん 66歳)

(日本温泉気候物理医学会 会員/医師 藤田康介さん)
「10種類。これが大きく分けた温泉の分類なんですよ」

藤田さんによると、温泉は含まれている成分によって分類されます。陰イオンの主成分が塩化物イオンの「塩化物泉」や、一定以上の総鉄イオンが含まれる「含鉄泉」などがあります。

さらに……。

(日本温泉気候物理医学会 会員/医師 藤田康介さん)
「これはまだ結構ざっくり。これをさらに細かく分けると、おそらく70種類くらいになると思う」

さらに「遊離二酸化炭素」や「ラドン」などの物質が特に多く含まれている温泉は、治療目的として活用できる「療養泉」と呼ばれます。

(日本温泉気候物理医学会 会員/医師 藤田康介さん)
「療養泉に入っているものというのは、基本的に『適応症』を書いている。だから、療養泉として使えますよ。その基準をクリアしていますよっていう意味」

藤田さんによると「療養泉」は、その種類にかかわらず、「冷え性」や「関節痛」、「疲労」などに効果があると言われているそうです。

「効能は、誰がどうやって調べているの?」(新見市 こにーみ 38歳)

(日本温泉気候物理医学会 会員/医師 藤田康介さん)
「国が中心にまとめている。専門家が中に入っていて、専門家による基準というのがある」

藤田さんによると、各都道府県で認められた分析機関が温泉の成分を分析し、その結果と基準を比べて効能を調べているということです。

岡山県の分析機関は「岡山県健康づくり財団」、香川県は「香川県環境保健研究センター」などです。ちなみに、効能をうたうことができるのは「療養泉」であることが前提となります。

ここで藤田さんに、岡山と香川のおすすめの温泉スポットを聞いていみました!

(日本温泉気候物理医学会 会員/医師 藤田康介さん)
「(岡山だったら)湯原温泉。40~45℃くらい。源泉があるはず。しかも湧出量が非常に豊富なので、非常にいい温泉」

「香川だったら……塩江温泉! 単純硫黄泉だから、疲労回復とか神経痛とかそういったのに効く」

週に1回は温泉に行っているという藤田さん。そんな藤田さんが皆さんに伝えたいことは……。

(日本温泉気候物理医学会 会員/医師 藤田康介さん)
「温泉って単に有効成分だけじゃないんです。温泉までに行きますよって思った段階から始まっている。五感で温泉は入ってほしいので、どんな人でもとりあえず1回、温泉地に行ってみて、本物の温泉を体験してみてください」

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