「君の人生は、君が主役」 ボクシング元世界チャンピオン・竹原慎二 若者へ送るエール

竹原慎二さん(左)と、川嶋あい

ボクシング元世界チャンピオンの竹原慎二さんが、シンガーソングライターの川嶋あいがパーソナリティーを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西、毎月第1・2週日曜午後5時〜)の2月4日放送回にゲスト出演。プロボクサー時代や闘病生活などについて語った。

【音声】ボクシング元世界チャンピオンの竹原慎二さん、川嶋あいの番組で若者へエール送る

中学卒業後の1988年に、プロボクサーを目指し上京。内装業をしながらボクシングに励み、1989年にプロデビューを果たした、竹原さん。デビュー戦でのKO勝利以降破竹の勢いで快進撃を続け、無敗のまま日本王座・東洋太平洋王座を獲得。1995年には世界王座へと挑戦し、日本人初の世界ミドル級王者の座についた。しかし、防衛戦でのダメージが原因で網膜剥離が判明し引退を余儀なくされた。

プロボクサー引退後は、タレントとしても活躍したほか、フィットネスジムを開設するなどビジネスマンとしても才能を発揮。自身のYouTubeチャンネル『竹原テレビ』は、現在登録者数70万人を超える。

ボクシングを始めたきっかけについて、「このまま広島にいてはいけない」「自分はどんな人間になるのか」と思い始めたことだったという、竹原さん。元ボクサーの父の勧めもあり、単身で上京し、ジムに通うこととなった。当時から背中を押してくれていた父は、プロデビュー後の全25戦を観戦してくれたのだという。

全25試合のうち、竹原さんが最も記憶に残っているのは世界ミドル級王者となった試合。19歳だった当時、周囲の誰もがタイトルを取れないと思っていたなか、「勝って見返してやる」「変えてやる」という思いがあったから頑張れたと振り返っていた。

一方、竹原さんが人生で最もつらかったことは、網膜剥離を発症したこと。試合ができないもどかしさなど、「いろいろな葛藤があった」。さらに、2014年には膀胱がんが発覚。ステージ4と宣告され、膀胱を全摘出することに。抗がん剤治療や摘出手術を行ったときには、あまりのつらさから「死を覚悟した」(竹原)。

今後の人生については、「これからはジムを盛り上げたりYouTubeをやりながら、社会に貢献できることをやっていきたい」とコメント。

若い世代に向けては、「人間というのは、絶対にいつか死ぬもの。『君の人生のなかで誰が主役なの? あなたでしょ?』『ストーリーを作っていかなきゃダメでしょ』と(伝えたい)。そのためにも、楽しみながら夢に向かって頑張ったほうがいい」とメッセージを送った。

そして、現在、悩みを抱えている人に対しては、「俺自身も悩むことは多いけど、前を向いて笑顔でいくしかない。絶対に悪いことばかりじゃないと思う。自分がポジティブになって前を向いていかないと未来は開けてこないので、同じ悩むにしてもポジティブに考えたほうがいい」とエールを届けた。

※ラジオ関西『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』2024年2月4日放送回より

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