和歌山県新宮市・178億円の新年度予算案

新宮市は、きょう(21日)一般会計の総額でおよそ178億となる、新年度(2024年度)当初予算案を発表しました。

当初予算額は、社会保障関連費や子育て対策の強化などで、前の年度よりおよそ8億円増えた一方、定額減税による市税収入の減少が見込まれ、地方交付税や、基金の取り崩し、市債の発行などで補っています。

主な事業は、熊野古道の世界遺産登録20周年記念事業として、都市圏でのシンポジウム開催や、プロジェクションマッピングなどに1200万円、佐藤春夫記念館の移転事業費の初年度分として2億6900万円、緑が丘()と城南()の市立中学校2校の統合事業に、初年度は設計費用として2800万円を盛り込んでいます。

また、この秋開通する予定の新宮紀宝()道路の記念イベントの開催費用として500万円、新たに結婚する市民に市内の飲食店で使える食事券を交付する「新宮市ずっとふたりでお食事券交付事業」に268万円、ヤングケアラーなどの訪問支援に141万円、新1年生に熊野材の製品を支給する「木育()っ子事業」に300万円を計上しています。

このほか、住宅耐震診断の拡充や指定避難所の補修、75歳以上で自動車を運転できない市民へのタクシー券の配布なども行います。

新宮市の田岡実千年()(たおか・みちとし)市長は「様々な行政ニーズに応えるために、前年度の当初予算より規模を拡大した」と説明しています。

新宮市の新年度予算案は、今月(2月)27日に開会する3月定例市議会に提出される予定です。

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