和歌山県田辺市・444億円の新年度予算案

田辺市は、きょう(21日)一般会計の総額でおよそ444億となる新年度(2024年度)当初予算案を発表しました。

当初予算額は、新庁舎の完成による建設費の減少などにより、過去最大規模となった前の年度(2023年度)よりおよそ42億円減っている一方で、定額減税による市税収入の減少も見込まれ、地方交付税やふるさと納税の寄付金、11億円の基金の取り崩しなどで補っています。

主な事業は、老朽化している紀南文化会館の改修費用として、初年度は設計や調査などに3201万円、熊野古道の世界遺産登録20周年を記念するシンポジウムなどの開催費用に1260万円、田辺スポーツパークの陸上競技場にある人工芝やトラックの改修に3億7千万円、防災対策では、住宅の耐震補助限度額の拡充に7166万円、観光関連では、JR紀伊田辺駅と熊野古道や石神(いしがみ)梅林()、ひき岩を結ぶタクシーの運賃補助や、スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ市との観光交流協定の締結10周年の記念事業などに予算を計上しています。

また、デジタル化を活かした人口減少対策や地方創生を盛り込んだ第3期総合戦略の策定に、新年度は1470万円を盛り込んでいます。

田辺市の真砂充敏(まなご・みつとし)()市長は「新庁舎のオープンと世界遺産登録20周年の大きな節目で、行政需要と財政健全化の双方を一体的に考え、効率的で効果的な行財政運営に取り組み、豊かな市民の暮らしを実現したい」と話しています。

田辺市の新年度予算案は、今月(2月)27日に開会する3月定例市議会に提出される予定です。

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