坂井市が2024年度当初予算案発表、重点は… 一般会計は過去最大規模

 坂井市は21日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は23年度当初比3.7%増の448億4500万円。人件費増や物価高の影響のほか、東尋坊整備など大型事業を盛り込んだため、過去最大の規模となった。市の魅力を全国に発信する文化観光推進事業やシティーセールスに注力するとともに、市民の結婚サポートや子育て支援などに重点を置いた。

 北陸新幹線県内開業に向けた東尋坊再整備事業として20億9641万円を計上。24年度は交通ステーションや荒磯遊歩道の整備を行う。ビジターセンターや岩場テラスの完成は27年度の予定。同じく三国町の海浜自然公園は日本海側一のアウトドアスポットを目指し、再整備に向けた調査費に1610万円を盛った。

 丸岡藩誕生400年の記念事業では、日本最大級の城イベントの地方版「出張!お城EXPO in坂井・丸岡城 2024」を誘致、事業費2千万円を計上した。また、整備期間20~30年を見込む丸岡城城山の門や塀などの再整備計画策定事業を始動。24年度は方向性や史跡的価値の検討など基本構想を練る。

 昨年宣言した「結婚応援日本一」関連では、結婚したい人や結婚生活の不安や悩みを聞くメンター(助言者)を育成する新プロジェクト事業(540万円)に取り組む。

 歳入では、市税が国の定額減税による個人市民税の減額で23年度当初比2.8%減の122億2千万円の見込み。市債は同21.8%減の18億7230万円で、後年度に交付税措置される臨時財政対策債を除く24年度末の市債残高は373億4897万円となる。予算案は26日開会の3月市会に提案される。(西岡茉愉)

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