“上がりやすい”UTと“ドローを打ちやすい”シャフト 渋野日向子の開幕セッティングは?

シャフトは「ドローの打ちやすい」ものに(撮影/村上航)

◇米国女子◇ホンダ LPGAタイランド 事前(21日)◇サイアムCC オールドコース(タイ)◇ 6576 yd(パー72)

2024年シーズンの初戦を迎える渋野日向子。3カ月のオフを挟んで辻村明志コーチとのタッグ結成に加え、セッティングも大きく変わった。「このクラブと仲良く頑張ります」と笑う。

地面を「刺しやすい」というUT(撮影/村上航)

練習日の時点でバッグに入っていた15本の中で目を引くのは、3本のキャロウェイ ROGUE ST MAX FAST ユーティリティ。「球が上がりやすくて、すごく易しい。良い言い方ではないかもしれないけど、地面に“刺しやすい”」。これまで使っていたものと形状が異なり、ソールした際にペタッとつくため打ち込んでいきやすいという。「練習で打っていても、アゲンストに対して高いボールでも負けていない。試している段階ですけど、ちょっと入れてみようかな、と」

1W、3W、5Wに挿しているグラファイトデザイン ツアーAD CQはテスト時の数値も良く、変更に迷いはなかったそう。つかまりやすいタイプに替えたのは、理想とするドロー弾道をイメージした結果だ。「去年より易しめというか、先が走るもの。自分が打ちたいドローが打ちやすいシャフトではあると思う。あとは自分ができるかできないか」。プロアマ戦の9番では“今日イチ”の1Wショットも出た。

パターを除くクラブのシャフトは昨季から総入れ替えした。アイアンの飛距離が伸びている感覚もあるとうなずく。状況に応じて5W、4UT、6Iのいずれかを抜いた14本でプレーすることをイメージしている。

大きな変化を求めれば、それだけ時間を要することも分かっている。「もちろん不安もいっぱいですけど、やっぱり試合でやっていかないとできないので。結果を求めることも大事ですけど、どれだけ我慢強くやりきれるか。やるべきことをちゃんとやって、1年間終わった後に『よく頑張れた』と思えるようにできたら」。覚悟を決めて、シード返り咲きを目指す1年に臨む。(タイ・チョンブリ/亀山泰宏)

<渋野日向子のクラブセッティング>※練習日のため15本

15本から5W、4UT、6Iのどれかを抜く(撮影/村上航)

ドライバー:ピン G430 LST(10.5度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD CQ(重さ50g台、硬さS、長さ44.75インチ)

フェアウェイウッド:ピン G430 LST(3番15度)、ピン G430 MAX (5番18度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD CQ(5S/3番、6S/5番)

ユーティリティ:キャロウェイ ROGUE ST MAX FAST(4、5、6番)
シャフト:トゥルーテンパー スチールファイバー i70 cw(R)

アイアン:ピン i230(6~W)
シャフト:トゥルーテンパー スチールファイバー i95 cw(R)

ウェッジ:ピン GLIDE 3.0 ウェッジ SS (50、54、58度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールド 95(S200)

パター:ピン 2023 ANSER 2D

ボール:タイトリスト プロV1x

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