投資的経費増加で過去最大規模 奈良市 新年度当初予算案

奈良市は令和6年度の予算案を発表しました。環境清美工場の改修などで投資的経費が増加するため、一般会計の総額は1629億5000万円と過去最大となっています。

一般会計の総額は1629億5000万円で、令和5年度より129億7000万円増加しています。

歳出では、老朽化した環境清美工場の改修に22億3940万円、新たなクリーンセンター建設に向け、地質調査などの調査業務費に事務的経費も含め2億1220万円など投資的経費が令和5年度より24.8%増加し、歳入では、市債の発行を今年度より7・9%増やし対応しています。

奈良市は財政状況が厳しいとして県から重症警報が出されるなど財政改革が求められていますが、過去最大規模となった新年度予算案に仲川市長はー

「避けられない投資というのが当然出てきます。こういったものについてはしっかりと予算の全体枠が増えたとしても確保していく必要があると考えています。ひとつのポイントとしては、いわゆる財政調整基金を取り崩して予算を組んでいるわけではないので、そういった意味では適正な財政規律を維持しながら今回の予算も編成したとお考えいただければと思います。」

主な事業では能登半島地震を受け災害用物資として仮設トイレの購入経費に240万円、ICT技術の高度化に対応した消防指令システム更新整備に11億2300万円、防災行政無線のシステム改修に1700万円など、防災力向上に力を入れたということです。

新年度予算案は2月29日開会の3月定例市議会に提出されます。

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