廃車時は「リサイクル料」がかかる?リサイクル券がないと捨てられないってホント?

自動車のリサイクル料金とは?

リサイクル料金は、廃車する車を解体した後に残るエアバッグ類・フロン類・シュレッダーダストの3つの処理費用と自動車リサイクルセンターのシステム運用費用から構成されています。

これらの3つの処理にかかるリサイクル料金は、自動車リサイクル法で新車購入時の支払いが定められているため、廃車時にリサイクル料金はかかりません。

しかし、自動車リサイクル法が施行される前に購入した車に関しては、リサイクル料金が後払いになっているものもあり、廃車時に未払い分のリサイクル料金の支払いが必要になる場合があります。

リサイクル料金の内訳

自動車リサイクル法で定められている、エアバッグ類・フロン類・シュレッダーダストの3つのリサイクル料金と自動車リサイクルセンターによるシステムの運用費用の内訳は表1の通りです。

表1

※自動車リサイクル促進センター 自動車リサイクルの紹介 リサイクル料金を基に筆者作成

エアバッグ類・フロン類・シュレッダーダストの3つのリサイクル料金に幅がある理由は、自動車メーカーや車種によって料金が変動するためです。また、使用済みの車の引き取りの際は、別途410円が必要となります。

リサイクル券とは?

リサイクル券とは、リサイクル料金の支払いをした証明書です。リサイクル券は、A券〜D券の4つの券が1枚の紙にまとめられています。A券〜D券の内容は表2の通りです。

表2

※経済産業省 自動車リサイクル法とは 7.リサイクル券ってどんなもの?を基に筆者作成

リサイクル券は廃車時や売却時に必要であるため、紛失しないように大切に保管しておきましょう。

リサイクル券を紛失した時の対処法

リサイクル券を紛失してしまった場合は、リサイクル券の再発行はできません。

ただし、自動車リサイクルシステムというサイトで、車両区分・車台番号・車検証の登録番号を入力すると、リサイクル料金を簡単に調べることができます。サイトで照会したリサイクル料金の支払い状況を確認し、その支払い状況を印刷すれば、リサイクル券と同様の扱いが可能です。

廃車時にリサイクル料金は基本かからない

新車を購入する際に事前にリサイクル料金を支払う決まりとなっているため、廃車時に改めて支払う必要はありません。

中古車を購入する場合も新車の場合と同様に、取り引きする際にリサイクル料金を支払う必要があり、オーナーにリサイクル料金を支払って、支払った証としてリサイクル券を受け取ります。

また、自分の車を売却する際は、所持しているリサイクル券を車と一緒に譲渡すると、事前に支払ったリサイクル料金が返金される仕組みです。リサイクル料金とリサイクル券は車が廃車になるまで、代々引き継がれていくものとして認識しておきましょう。

出典

経済産業省 政策一覧 ものづくり/情報/流通・サービス 自動車 自動車リサイクル法 自動車リサイクル法の仕組み 自動車リサイクル法とは 7.リサイクル券ってどんなもの?
環境省 廃棄物・リサイクル対策 自動車リサイクル関連 よくある質問
環境省 環境再生・資源循環 自動車リサイクルの概要
自動車リサイクル促進センター リサイクル料金
自動車リサイクル促進センター 自動車リサイクルシステム 知って安心!自動車リサイクルの疑問
自動車リサイクル促進センター 自動車リサイクルシステム よくある質問

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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