避難生活で役立つ知識や対応 高齢者向けに講習会

能登半島地震の発生から50日余り経ちましたが、今もなお、およそ1万2000人が避難生活を余儀なくされています。秋田市では21日、高齢者を対象に避難生活について学ぶ講習会が開かれ、参加者が避難生活に役立つ知識や対応を学びました。

秋田市南部市民サービスセンターは地域の女性を対象にした勉強会を月に1回開いています。今回は能登半島地震を踏まえて、避難生活に役立つ知識や対応を身に着けてもらおうと講習会を開きました。講師を務めたのは日本赤十字社秋田県支部の稲岡一枝さんです。東日本大震災の際に被災地で高齢者や子どもの生活支援に当たり、今はその経験を多くの人に伝える活動をしています。

最初に伝えたのは少ない量の水でもできる歯磨きの仕方です。断水などで歯を磨く機会が減ると引き起こされる危険性がある誤えん性肺炎。これを避けるための効果的な対応を紹介しました。

心にゆとりを持つ重要性も指摘されている避難生活。互いに肩と背中をさすりあうだけでも心・体ともにあたたまり、気持ちが安らぐといいます。稲岡さんは、避難生活に慣れずつらいと感じたときは周りに自分の気持ちを伝えることが大切だと話し、講習会をきっかけに災害への備えを進めてほしいと呼びかけていました。

© 株式会社秋田放送