焼失から3年…旅館が再出発 ファンの支え“CF2400万円” 湯田中の「松籟荘」3月1日オープン

長野県山ノ内町の温泉旅館が3年前の火災で失われた建物を再建しました。3月1日の営業開始を前に、以前の雰囲気を残した客室などがお披露目されました。

湯田中温泉の「松籟荘」。200年以上の歴史を持つ老舗旅館「よろづや」が3月1日オープンします。

よろづや・小野誠社長:
「3年前にゼロから再出発したことを思うと、よくここまで仕上げてきたなと」

2021年2月、松籟荘の厨房から出火。1939年に建てられ国の登録有形文化財だった建物は全焼しました。

「よろづや」では再建を願うファンの声を受け、新しい松籟荘を建てることを決断。およそ5億円にのぼる資金の一部・2400万円がクラウドファンディングで集まりました。

5つある客室は「花頭窓」と呼ばれる特徴的なデザインなどが以前と同じです。

ロビーの掛け軸は火災当時に持ち出したもの―。

よろづや・小野誠社長:
「火事場のバタバタしている最後の避難の時、ふと目についたんで引っ張り出して。修復してもらって、復活した松籟荘を象徴するものとして」

部屋は3月以降、満室の日もあり予約は好調ということです。

よろづや・小野誠社長:
「まず懐かしさを感じてもらえれば。以前よりも進化したねと思ってもらえるような、ソフトの部分でもより高い水準の提供をしたい」

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