『一人ひとりの備えの重要性を感じた』 能登半島地震 高知県調査団が報告会【高知】

能登半島地震で被災した地域を調査した高知県の調査団が、2月21日に報告会を開きました。

21日に高知大学で行われたのは、元日に発生した能登半島地震について、1月26日から現地に入り調査を行った調査団による報告会です。調査団は高知大学や県、民間企業からなり、各分野の専門家が被害の概要や調査結果を報告しました。

団長を務めた高知大学の原忠教授は、地震の揺れや液状化による家屋の倒壊といった直接的な被害だけでなく、産業の停滞や生活水準の低下が地域の弱体化につながる間接的な被害もあると述べ、「災害に強いまちづくり」のためにも改めて一人ひとりの備えの重要性を感じたと話しました。

また、静岡理工科大学の中澤博志教授は、石川県内灘町などで見られた液状化現象について、砂に埋もれた車や液状化により傾いた家でゴルフボールを転がす現地の映像を使い現状を報告。そのうえで液状化の発生メカニズムについて「本震があって余震がかなりあった。地盤が回復しないうちに余震がかなり起これば、液状化が繰り返され被害が拡大していくというようなメカニズムがあったのではないか」と話しました。

参加した県の関係者や建設・土木業者は調査報告に熱心に耳を傾けていました。

原教授は今後、今回調査できなかった輪島市や珠洲市などの奥能登地域についても調査・検証を行いたいと話していました。

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