高速バスで痴漢…被害女性を救ったのは「110番アプリ」だった!存在知らない人も多数、使用上の注意も

警察が導入を進めている「110番アプリ」がお手柄だ。

静岡県警は2月19日、横浜から名古屋へ向かう高速バスのなかで、前の席にいた20代女性にわいせつな行為をしたとして、53歳の男を不同意わいせつの疑いで逮捕した。

この被害を受けた女性が使ったのが「110番アプリ」だった。いわゆる「110番電話」とは違い、声を出さずに警察に通報できるシステムで、「痴漢行為を受けている」と文字で通報したことで、男の現行犯逮捕につながったという。

「『110番アプリ』は2019年9月から運用が開始され、誰でも利用が可能です。スマホに無料でダウンロードが可能で、スマホの位置情報を基に、通報場所の都道府県警につながります。

もともとは聴覚障害者向けに開発され、音声を使わず文字や画像で通報できるアプリですが、健常者であっても声が出せない場合などには使用が可能です。

この事件の場合、女性に障害があったかどうかは不明ですが、恐怖で声を出せなかったということも考えられます」(社会部記者)

SNSには、

《110番アプリの存在知らなかった……。たしかにこれ、痴漢された時にすぐ通報できてめちゃくちゃいいね!!(もちろんそんなことない方が良いのだけど、万が一の時に声を出せない人も多いと思うので)》

《これ声を出せないDV被害者や児童虐待にも使えますね》

《110番アプリはもっと広めたらいいですね! 知らなかった~ これから電車通学始まる人は是非》

などの声が多数ある。ただ、使用において注意点もある。

「アプリをダウンロードした後すぐには使えず、事前登録が必要です。位置情報所得のため、GPS機能をONにしておく必要もあります。通報時には通信料金がかかります。

また、あくまでも音声の通報が困難な人のためのシステムであり、音声による通報が可能な人は、通常の110番通報をしてもらいたいとのことです。

虚偽やいたずら、業務妨害を目的とした通報をした場合は、登録が抹消され、以降の登録ができなくなることもあります。こうした行為は犯罪になる可能性もありますから、あらかじめ注意点を読んでおくのがいいでしょう」(同)

通報中に接続が切れてしまった場合は、警察から再開を促すメッセージが送付され、再度通報すれば、元のチャット画面に戻ることができる。まずは『練習モード』で試してみたい。

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