広島市議会議員 市長の「教育勅語」引用の中止を求める

広島市の松井市長が、職員研修で戦前・戦中の「教育勅語」の一部を引用してきたことに対して、広島市議会の一部議員が引用の中止を求めました。

これは、市民団体が情報公開請求で入手した、職員研修の動画です。「教育勅語」の一部を引用しています。被爆者団体や市民団体は、「教育勅語」は憲法で否定されいるとして、民主主義行政を担う市長とは相容れないと主張…。引用の中止を求めています。

■広島市 松井 一実 市長

「英文になおすと当時は漢文ですけども、とても民主主義的でいいこと言っている。お互いに親を大事にして自ら修業する、励ます、そして公益を追求すると言っている。悪いと言われるものでもよくよく見定めて良いものを継ぐ」

開会中の市議会2月定例会では、一部の議員が「教育勅語」の引用をやめるように求めました。

■日本共産党 中森辰一 議員

「教育勅語を英語に翻訳したら民主主義の考え方が見えてくるなどと述べておられる。絶対的天皇制の社会で使われていた日本語では発想が違うでしょうし、結果的にそうなったというだけのことでしょう。教育勅語に民主主義の考え方があったとは言えないでしょう」

この発言を受け、答弁に立った松井市長は、「教育勅語の記述内容には、現代の日本で通用することを検証しても良いものがあるのではないか」として、研修での引用を続ける考えを示しました。

《2024年2月21日放送》

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