日本男子が難敵オーストリアをストレートで撃破!! 8強進出で、女子と”同日”でパリ五輪出場権を獲得!【世界卓球】

日本男子が激闘を制し、パリへの切符を掴み取った。

韓国・釜山で開催されている卓球の世界選手権団体戦は、現地2月21日から決勝トーナメントがスタート。同2回戦に登場した男子の日本代表(世界ランク3位)は1回戦で香港をフルセットの末に撃破したオーストリア代表(同10位)と激突。マッチカウント3-0で難敵からストレート勝ちを収め、今夏パリ五輪の団体出場権を獲得。ひと足先に同出場権を確定した女子に続いた。

運命の大一番。日本のトップバッターとして先陣を切ったのはエースの張本。立ち上がりはレベンコの強いストレートや鋭いバックハンド攻撃に苦戦し、ポイントを先行される劣勢な展開に。張本はマッチポイントを許すと、相手のパワフルな卓球に押されて8-11で第1ゲームを落とす。

しかし、ここから日本の若きエースが反撃の狼煙をあげる。得意のバックハンド、チキータが冴えて張本が序盤で先行。得点を重ねるごとに大きな声を張り上げて自身を鼓舞し、第2ゲームを11-7で制し、イーブンに戻す。第3ゲーム以降も一進一退の攻防で白熱した展開になるが、最後は張本がレベンコをねじ伏せて11-7、11-8のゲームカウント3-1で日本がまず先勝した。

2番手には張本と同学年の篠塚大登が登場。45歳のエース、ガルドシュに落ち着いた試合運びで先にマッチポイントを握った篠塚は、最後に強烈なバックハンドを決めて11-4で先取した。

第2ゲームは多彩なサーブを放つガルドシュの気迫が勝り9-11で落とすが、第3ゲームは中盤に追いついて逆転勝ち(11-6)。第4ゲームもお互い譲らず9-9で迎えると、篠塚がここ一番のバックハンドが炸裂してマッチポイント。最後はガルドシュの返したボールが卓上に触れず、ベテランはガックリ。相手エースとの熱戦を篠塚が3-1で制し、日本がパリ切符に王手をかけた。

勝てばパリ切符を掴む運命の一戦。大役を任されたチーム最年少の16歳・松島輝空が圧巻のパフォーマンスを見せる。

松島は11-4、11-3とあっという間に2セットを奪い、勝利まであとひとつ。負ければ終わりのハベソーンは粘りを見せるが、16歳の圧力に押されて、ついにマッチポイント。サウスポーから放つ重いドライブ、強烈なスマッシュなどで11-6のストレート勝ちを収めた松島が、初出場の大舞台で五輪の出場権を獲得する大仕事をやってのけた。
ベスト8に進出し、パリ切符獲得という大きなミッションを成し遂げた日本。メダルを懸けた次戦は22日または23日に、卓球最強国の中国と相まみえる。

構成●THE DIGEST編集部

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