福岡公演目前!本場NYエンターテイナー「トシ・カプチーノ」さんの魅力

こんにちは!リビングふくおか・北九州Web地域特派員おおいです。

生まれ故郷の福岡で公演を控えている「トシ・カプチーノ」さんにインタビューさせていただきました。

場所は先輩特派員REIさんのお店「ちりきら☆ROOM」。わんにゃんに癒されてきました。

https://mrs.living.jp/fukuoka/town_gourmet/reporter/4292380

今年はトシさんがキャバレーショーをスタートして20周年の節目の年。上演されるキャバレー・ショーのテーマは『まるごとニューヨーク』。ニューヨークならではの歌に自身のアレンジを加えて、涙あり笑いありの舞台に仕上げたのだとか!「ショーでは皆さんをニューヨークへお連れします!」と意気込みを熱く語られています。

トシさんにはニューヨーク演劇評論家、かつエンターテイナーとしてご活躍の一面と「ゲイ」という性的マイノリティに悩まれてきた一面があります。ご自身の苦しんだ経験、歌や舞台で自分らしく生きられるようになった経験から、悩みを抱えた人を支えるための講演活動にも力を入れています。

ショーの見どころや講演活動に込めた想いについてうかがいました

2万%元気になれる!ニューヨークキャバレー・ショーの見どころ

——今回のショーの見どころを教えてください

出典:リビングふくおか・北九州Web

一番の魅力は、完全アドリブ、ぶっつけ本番で演じるショーのすべてです。自分で言うのもなんですが、来てもらったら2万%元気がでることを保証しますよ。

歌はニューヨークで代表的な歌をすべて盛り込みました。全て僕なりのアレンジを加えています。ジャズやブロードウェイミュージカル、アメリカンポップなど全部で16曲歌う予定です。オリジナルコーナーで歌う歌には僕の人生が詰まっています。中学生の頃気になっていた男性の部屋に夜這いをした話、母への想いなどです。歌を聞けば僕の半生がわかるんですよ。

出典:リビングふくおか・北九州Web

——夜這いの結果、どうなったのか気になります

それはショーでのお楽しみです(笑)。ショーでは僕の生き方や感じていること、話題のニュースなどについてすべて本音で話す予定です。

ゲイであることを隠して苦しんだ青春時代

——子どものころは歌手になろうと夢見たけれど、ゲイであることに悩んで断念したと伺いました

出典:リビングふくおか・北九州Web

ぼくは昔から歌が大好きでした。福岡で開催されるのど自慢大会に出まくって“博多の神童”と言われるほどでした。父親が行く宴会の席では子どもながらに歌のチケットを販売して歌って稼いでいました。「このまま歌手になる」、そう思ってたんです。

でも思春期になって自分が性的マイノリティ、ゲイであることに気づきました。声変わりや性への目覚めとともに、本当は歌いたい女性の歌が歌えなくなっていました。その頃の日本ではゲイであることを公表するなんてとんでもない。母親にも友人にも知られないようにとても苦しい思いをしました

歌手になるのを目指して受けた「スター誕生(視聴者も投票できるオーディションテレビ番組)」ではプラカードが上がりませんでした(不合格でした)。それでも歌手になる夢を諦められなくて……。上京してクラブ、レストラン、ディスコで演奏する箱バンドの歌手になりました。でも、自分がゲイであることがお客さんにバレるのではないかといつも不安で。舞台で自分自身をさらけ出すことができないからお客さんを惹きつける歌が歌えなかった。結局25歳の時に歌手になるのを諦めて帰郷。海産物問屋で働いていたんです。

自分に正直に生きられるニューヨークで「もう一度歌いたい」

——どのような経緯でニューヨークに渡ったのですか?

最初はたまたま旅行で訪れただけでした。そこで衝撃を受けたんです。ゲイのカップルが人前で堂々とキスをしたりハグしたりしている。日本では公表することすら考えられない時代でしたので天国のように思えました。「いつかここに住む」と決めました。

日本で2年間お金を貯めて、33歳の時再びニューヨークに飛び立ちました。でもお金がなくて寝る場所もなかった。困って知人に電話したんです。そしたら泊めてくれただけじゃなくて東宝(映画や演劇の上演・興行会社)の社長に紹介してくれて。不思議なご縁でアシスタントを務めることになりました。

東宝の仕事ではアメリカで人気がある多くのミュージカルの版権(販売する権利)を取得して日本で公開しました。自然とミュージカルに関わる仕事が増えたんです。日本にミュージカルを広げるきっかけにもなったと思っています。

——再び歌おうと思ったきっかけを教えてください

出典:リビングふくおか・北九州Web

東宝の仕事にかかわるなかで、ゲイのエンターテイナーたちが本当にイキイキと舞台に立っているのを見たんです。「あんな風に僕ももう一度歌いたい」、そう強く思いました。そこで『キャバレ―・ショー』を開くことを決めたんです。

キャバレー・ショーを開くのって口で言うほど簡単じゃないんです。劇場の選定から宣伝、デザイン、ショーの構成からチケットの販売まで、最初から最後まで全て自分でやらないといけません。お客さんが来なかったら赤字になるので本当に不安でした。でも僕なりに魂を込めて工夫しているおかげか、ありがたいことに毎回多くの方に来ていただけました。

キャバレーショーには台本がないので、ハプニングがつきもの。僕もお客さんもヒヤヒヤしますが、その雰囲気も楽しんでくれているみたいですね。その時その時で感じた想いを包み隠さずさらけ出して、ショーに立っています。

出典:リビングふくおか・北九州Web

魂の込もったショー(写真提供:トシさん)

「元気のない人を勇気づけたい」自叙伝出版の準備も

——自身が悩んだ経験をもとに講演活動にも力を入れられていると伺いました

最近の講演では『自分に正直に生きる』をテーマに真剣に語らせてもらいました。僕は性的マイノリティであることを隠して苦しんできた経験があります。幸せになるのは実はとっても簡単なこと、「自分に正直に生きる」です。僕と同じように悩んでいる人に聞いてほしい。勇気を持てる内容です。

ミュージカルの講座も開きます。世界水準のミュージカルやブロードウェイについて語りつくしますよ。ミュージカルに挑戦したい方、観るのが大好きな方にとって最高に楽しい場になっています。

日本ではまだまだ実力のある人が表舞台に立てる環境じゃない。顔だけで選ばれる古い考え方が中心です。本当のミュージカルってそんなものじゃない。それを多くの人に知ってほしいと思います。本場のミュージカルにふれてほしいですね。

——今後の目標を教えてください

この半年間丹精込めて書き上げてきた自叙伝を出す予定です。僕の半生を詰め込んだ作品になっています。

僕は今が最高に幸せです。

やりたい仕事ができて大好きな歌が歌えて、多くの人に語る機会もある。最高のパートナーにも巡り合えました。ニューヨークに行って自分に正直に生きられるようになって変わりました。その経験を多くの人に読んでもらって自分らしく生きるために役立ててほしい、そう思っています。

まだ出版社は決まっていないので、興味をもってくださった出版社さんにはぜひ声をかけてほしいですね。

リビング読者の皆さんに向けて一言

出典:リビングふくおか・北九州Web

今現在壁にぶつかって悩んでいる人は、ぜひ僕の舞台に来てください。普段周りに気を使いすぎて疲れてしまっている人、やりたいことが出来ない人、進路に迷っている人、どうやって生きたらいいのか困っている人…。

僕のふるさとである福岡の皆さんを元気にするお手伝いができたら最高にうれしいです。一度来てくれた皆さんは晴れやかな顔になって「来年また来ますね」と言ってくれるんですよ。皆さんにお会いするのを楽しみにしています!

トシ・カプチーノさんの福岡公演に1組をご招待します。詳細な応募方法はこちらからどうぞ。https://mrs.living.jp/fukuoka/event_leisure/article/5522384

ミュージカル講座のお申込みはこちら。

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オフィシャルブログ

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