危険運転罪、要件見直し議論が始まる 法務省有識者検討会が初会合、基準明確化などを検討へ

危険運転致死傷罪の要件見直しを議論する検討会の初会合=21日、法務省

 悪質な運転による重大事故の適切な処罰に向け、自動車運転処罰法の危険運転致死傷罪の適用要件見直しなどについて議論する法務省の有識者検討会の初会合が21日、開かれた。これまで大幅な速度超過や信号無視による事故でも同罪が適用されないケースがあり、批判の声が上がっていた。

 今後、適用基準の明確化や法改正の必要性などについて検討していく。

 危険運転致死傷罪は2001年に創設。現行法では「進行の制御が困難な高速度」「赤信号を殊更に無視」などの要件を設けている。法定刑の上限は懲役20年で、同法の過失運転致死傷罪の7年を大きく上回る。

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