米、不法移民の移送者ビザ制限 大統領選見据え、対象を拡大

21日、米国務省で記者会見するミラー報道官=ワシントン(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】米国務省は21日、米国へ不法入国しようとする移民にチャーター機などの移動手段を提供している企業幹部らへの査証(ビザ)発給を制限したと発表した。カリブ海の島国などから米国への中継地の中米に向かうチャーター機を運航する関係者のビザは既に制限しているが、対象を拡大した。

 11月の大統領選で南部メキシコ国境に殺到する不法移民の問題が争点の一つとなるため、再選を目指すバイデン大統領は対応を強化している。国務省は対象者の個人名は明らかにしていない。

 国務省のミラー報道官は声明で「弱い立場の移民を食い物にする輸送行為を対象にした措置だ」と説明した。

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