2024年度プロ野球出身社会人チームランキング 最多はトヨタ自動車

ⒸSPAIA

トヨタ自動車が11人でトップ

2024年の日本プロ野球界に最も多くの現役選手を輩出している社会人チームはどこだろうか。出身チームをランキング形式で紹介する。

最多は11人のトヨタ自動車(豊田市)。大学ランキング最多の明治大の26人や高校ランキング最多の大阪桐蔭の21人に比べると少ないが、それでも社会人野球でプレーする人口を考えると相当な人数だ。

2位はENEOS(横浜市)と大阪ガス(大阪市)が9人で続き、JR東日本(東京都)と日本生命(大阪市)が7人で4位タイ。6位タイはHonda鈴鹿(鈴鹿市)とNTT西日本(大阪市)が6人で並び、日立製作所(日立市)が5人で8位となっている。

9位には日本通運(さいたま市)、Honda(東京都)、NTT東日本(東京都)、三菱自動車岡崎(岡崎市)が4人で並んでいる。では、チーム別に見ていこう。

1位:トヨタ自動車11人

1位は2023年の都市対抗で優勝したトヨタ自動車で、現役プロ選手は11人となっている。最年長は今年39歳の荻野貴司(ロッテ)。2009年ドラフト1位で入団してロッテひと筋にプレーを続けるベテランだ。

今年37歳の祖父江大輔は愛知高、愛知大、トヨタ自動車、中日ドラゴンズと愛知県ひと筋。チームメイトの木下拓哉もトヨタ自動車OBだ。

WBCでも活躍した球界屈指の名ショート・源田壮亮は31歳。1学年下の藤岡裕大は源田がいたため、トヨタ入社後の1年間はショートから外野に転向した。 ほかにも2021年の新人王・栗林良吏(広島)や2023年ドラフト2位でヤクルト入りした松本健吾ら実力派が揃っている。

2位:ENEOS 9人

2022年の都市対抗で優勝したENEOSは9人で2位タイ。旧日本石油出身の大久保秀昭監督が復帰して再び地力を強化している。

最年長の嘉弥真新也は八重山農林高からビッグ開発ベースボールクラブ、JX-ENEOSを経てソフトバンクに入団。今季からヤクルトに移籍した。

高梨雄平(巨人)は糸原健斗(阪神)とENEOSの同期、1歳下に塩見泰隆(ヤクルト)、若林晃弘(巨人)がいる。

2023年ドラフトでは度会隆輝が1位でDeNAに入団。2022年の都市対抗で打率.429、4本塁打の活躍を見せて優勝に貢献した即戦力に期待がかかっている。

2位:大阪ガス9人

2023年の日本選手権で優勝した大阪ガスも9人で2位に並ぶ。最年長は岡田雅利。大阪桐蔭高時代に中田翔とバッテリーを組んだ右打ちの捕手だ。

近本光司は兵庫・社高から関西学院大を経て大阪ガスに入社し、2018年の都市対抗で首位打者と橋戸賞を獲得して優勝に貢献。阪神入団後も4度の盗塁王に輝くなど、走攻守でチームを引っ張っている。

小深田大翔(楽天)は2023年に36盗塁でタイトルを獲得。右のスラッガー・末包昇大(広島)も2023年に11本塁打を放って今後を期待されている。

4位:JR東日本7人

4位は7人のJR東日本。最年長は今年35歳の田中広輔(広島)。西野真弘(オリックス)、東條大樹(ロッテ)がそれぞれ1歳差で続いている。

イケメン右腕として人気の板東湧梧(ソフトバンク)、2桁勝利を挙げて優勝に貢献した伊藤将司(阪神)、左腕からキレの良いストレートや変化球を繰り出す田嶋大樹(オリックス)ら好投手を輩出している。

4位:日本生命7人

日本生命も7人で4位に並ぶ。最年長は2023年に通算2000安打を達成した大島洋平(中日)。小林誠司(巨人)、井上晴哉(ロッテ)、小田裕也(オリックス)は同い年だが、プロ入りは小林と井上が1年早い。

阿部翔太(オリックス)は28歳でプロ入り。2023年ドラフトでは左腕・又木鉄平が5位で巨人入りした。

6位:Honda鈴鹿6人

6位は6人のHonda鈴鹿。最年長は通算100ホールドをマークしている平井克典(西武)で、昨オフにFA宣言残留した。

山足達也(オリックス)は大阪桐蔭高、立命館大を経て入社した内野手で、プロ入り後も堅守のユーティリティープレイヤーとして活躍。瀧中瞭太(楽天)はプロ2年目の2021年に10勝を挙げた。

FA移籍した森友哉の後継捕手として期待される柘植世那(西武)やプロ1年目から50試合に登板した松本竜也(広島)もHonda鈴鹿OBだ。

6位:NTT西日本6人

NTT西日本も6人で6位タイ。最年長は通算194セーブの増田達至(西武)で、戸柱恭孝(DeNA)と大城卓三(巨人)の捕手2人もNTT西日本出身だ。

大阪桐蔭高から青山学院大を経て入社した泉口友汰は2023年ドラフト4位で巨人に入団し、今春キャンプで注目を集めている。

8位:日立製作所5人

日立製作所は5人で8位に入った。最年長は今年で42歳になる比嘉幹貴(オリックス)。中継ぎとして通算413試合に登板し、93ホールドをマークしている大ベテランだ。

菅野剛士(ロッテ)と鈴木康平(巨人)は、田中俊太(オイシックス新潟アルビレックス)とともに同期で、3人とも2017年ドラフトで指名されてプロ入りした。

帝京高から東洋大を経て入社した佐々木俊輔は、2023年ドラフト3位で巨人に入団している。

9位:日本通運4人

日本通運は4人で9位タイ。日本ハムの右腕・生田目翼が最年長だ。古田島成龍は2023年ドラフト6位でオリックスに入団した。

9位:Honda4人

Hondaも4人で9位タイ。最年長は今年12月で40歳になる長野久義(巨人)だ。首位打者と最多安打のタイトルを獲得し、通算1486安打を放っているヒットメーカーはプロ15年目に突入する。

髭をたくわえた風貌から「マスター」の愛称で親しまれれる阿部寿樹(楽天)は今年35歳。涌井秀章との交換トレードで楽天移籍2年目となる今季は「マスター」らしく渋い存在感を示したい。

木浪聖也(阪神)は2023年に「8番ショート」として優勝に貢献。阪神から移籍2年目となる齋藤友貴哉(日本ハム)は今季が勝負のシーズンだろう。

9位:NTT東日本4人

NTT東日本も4人で9位に並ぶ。最年長は福田周平(オリックス)。広陵高、明治大とアマチュアのエリート街道を歩み、NTT東日本入社後の2017年都市対抗では橋戸賞に輝く活躍で優勝に貢献した。オリックスでも俊足巧打でファンを魅了している。

上川畑大悟(日本ハム)は2021年ドラフト9位で入団後、新庄剛志監督に見出されて1年目から80試合に出場。2年目の2023年も108試合に出場した。

9位:三菱自動車岡崎4人

9位タイの4チーム目は三菱自動車岡崎。最年長は桜美林大時代に佐々木千隼(現DeNA)と同級生だった山野辺翔(西武)だが、プロ入りは高卒で入社していた1歳下の山本大貴(ヤクルト)の方が1年早い。

日大山形高、東北福祉大を経て入社した中野拓夢(阪神)は、プロ3年目の2023年に最多安打を獲得して優勝に貢献。チームメイトの富田蓮(阪神)は2022年ドラフト6位で入団し、1年目から9試合に登板してプロ初勝利を挙げた期待の左腕だ。



© 株式会社グラッドキューブ