AI著名専門家ら、公開書簡でディープフェイク規制強化を要請

Anna Tong

[カリフォルニア州バークレー 21日 ロイター] - 「人工知能(AI)のゴッドファーザー」として知られるヨシュア・ベンジオ氏を含むAIの専門家や業界幹部がディープフェイクの作成に関して規制強化を求める公開書簡に署名した。社会に対する潜在的なリスクが懸念されるという。

カリフォルニア大学バークレー校のAI研究者、アンドリュー・クリッチ氏がまとめた書簡で「今日、ディープフェイクには性的なイメージや詐欺、政治的な偽情報が含まれることが多い。AIは急速に進歩しており、ディープフェイクの作成がより容易になっているため、安全策が必要だ」と指摘。ディープフェイクの児童ポルノの完全犯罪化、有害なディープフェイクを故意に作成したり拡散を助長したりした個人に対する刑事罰、AI企業に対し自社製品による有害なディープフェイクの作成防止義務付けなどディープフェイクを規制する方法について提言した。

21日午前の時点で、学界、エンターテインメント業界、政界など様々な業界から400人以上が署名。署名者にはハーバード大学の心理学教授スティーブン・ピンカー氏や元エストニア大統領、米アルファベット傘下のグーグル・ディープマインドやオープンAIの研究者などが含まれている。

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