「今はその時期ではない」元主将が古巣ナポリからのオファーを断る「とても魅力的だったが…」

昨シーズンは33年ぶりにセリエAを制したナポリが、今シーズンは不振に陥っている。新任のリュディ・ガルシア監督を成績不振で11月に解任。後任のワルテル・マッザーリ監督も国内リーグ12試合で4勝3分け5敗で9位と浮上のきっかけを掴めず、今月19日にシーズン3人目となるフランチェスコ・カルツォーナ監督を招聘した。

カルツォーナは15年7月~18年6月までナポリでマウリツィオ・サッリ(現ラツィオ監督)の助監督を務めた人物で、現在はスロバキア代表の指揮官だ。

6月にはEURO2024を控えているので、ナポリはシーズン終了後までの条件でスロバキアサッカー協会から許可を得たようだ。

現地イタリアの複数メディアは、元スロバキア代表でナポリでも主将を務めたレジェンドのマレク・ハムシクが、カルツォーナ監督のコーチングスタッフとしてクラブに帰還するのではないかと報じていた。

【動画】ハムシクのセリエAゴール集

しかし、今月20日に母国スロバキアの国営放送局『RTVS』のインタビューに応じたハムシクは、ナポリ帰還をきっぱりと否定した。

「明日(21日)はナポリに行くが、バルセロナとの試合を観戦するためだ。それはドローで対戦が決まった時から決まっていたことで、コーチとして戻るわけではない」

現役時代にナポリで助監督のカルツォーナと共闘した仲だが、スタッフに加わらない理由をこう説明している。

「カルツォーナは監督就任が正式発表される前に連絡をくれた。力になってくれないかとね。私にとって魅力的なオファーだったし、ナポリは第二の故郷だ。いつかあそこに戻りたいと思っている。ただ、いまは適切な時期じゃないと感じたんだ」

ハムシクはスロバキアで家族と過ごす時間や自身が運営するアカデミーに力を注ぎたいと、カルツォーナだけでなく、ナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス会長にも伝えているという。

今回は実現しなかったが、今後レジェンドが指導者としてクラブに戻ってくる可能性は大いにありそうだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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