遺族「つらいけど来る」 地震13年、NZ首相も追悼

22日、ニュージーランド・クライストチャーチで開かれた追悼式で、ラクソン首相(左手前)と言葉を交わす故堀田めぐみさんの母聖子さん(右手前)と父和夫さん(共同)

 【クライストチャーチ共同】日本人28人を含む185人が死亡したニュージーランド地震から13年となった22日、被災地の南島クライストチャーチの墓地と国立追悼施設で追悼式が開かれた。語学研修中に亡くなった堀田めぐみさん=当時(19)=の両親ら日本の遺族関係者数人も出席した。4年ぶりに現地を訪れためぐみさんの父和夫さん(69)は「やはりつらい。でも来なければならない。親だからね」と語った。

 追悼式には約400人が参加。黙とうが行われ、亡くなった人全員の名前が一人ずつ鐘を鳴らして読み上げられた。クライストチャーチ生まれのニュージーランドのラクソン首相も出席し、日本人遺族ら一人一人に会い、寄り添う気持ちを伝えた。

 ビル倒壊で名古屋市の鈴木陽子さん=当時(31)=を失った父喜久男さん(77)も出席した。喜久男さんはラクソン氏に対し「私の娘もニュージーランドに夢を持って来ました。看護師でした。今はニュージーランドは家族だと思っています」と語りかけた。ラクソン氏は「寛大なお言葉に感謝します」と応じた。

ニュージーランド・クライストチャーチ、ウェリントン
22日、ニュージーランド・クライストチャーチで開かれた追悼式に出席した故鈴木陽子さんの父喜久男さん(右端)(共同)
22日、ニュージーランド・クライストチャーチにある国立追悼施設で献花する故鈴木陽子さんの父喜久男さん(共同)

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