SB国際会議2024東京・丸の内で、高校生4人がいよいよ研究成果を発表!

みなさんは「高校生」「異分野融合」「研究」「社会課題解決」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。「何か難しそうなことをしているのではないか?」「高校生が研究や社会課題解決をするとは一体どういうことだろう?」「そんなことできないのではないか?」そう思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。IHRP(Interdisciplinary Highschool Research Program)は、そんな高校生の異分野融合型研究を支援する、特定非営利活動法人です。(本文寄稿・IHRP=荒井日菜子、森垣穂香)

今年度は48人の高校生が集い、複雑な社会・環境問題を解決するための研究に挑戦しました。2023年の8月から2024年の2月までの半年をかけて、学術的な手法を用いて本格的に研究をしました。前半は大学教授や研究者から各専門分野の講義を受けるインプット期間、後半は各々のテーマを実際に研究するアウトプット期間とし、参加者同士がともに研究を助け合い、運営スタッフが支援するサポーター制を取り研究を進めました。

サステナブル・ブランド国際会議2024東京・丸の内の初日21日に、4人の高校生が登壇。「青い、地球の、課題。」をテーマにこれまで研究してきた成果を発表します。

斎藤花帆南さんは納豆のネバネバ成分に注目し、水を浄化することに挑戦。スーパーで売られている納豆や牛乳パックを使いながら試行錯誤した研究を発表します。中辻知代さんは「折り紙」をヒントに段ボールで椅子を製作しました。東日本大震災の際に多くの避難所で椅子不足になったことや、発展途上国の学校で椅子に座って授業を受けることができない子どもたちが多くいることなどを課題として取り上げました。

大河原颯さんは、「新たなCO2を出さない燃料を使い、飛行機で空を飛ぶには」という発想のもと、エネルギー問題を斬新な視点で捉え、自転車やお風呂の熱で賄えないかと奮闘しました。福岡さくらさんは、通学路に落ちているたばこは環境に害があるのではないかと考え、チームで実際にたばこが街路樹にどれほど悪影響を及ぼしているのか、研究しました。

IHRPに参加した高校生はそれぞれ、自身の経験から等身大で、社会・環境問題に対して危機感を抱き、研究活動を通してその課題を解決したいという強い思いでこのIHRP2023のプログラムに参加しています。運営スタッフとして半年間を通じてその熱意を感じ、とても嬉しい気持ちになりました。

IHRPのユニークさの一つとして、大学生が運営しているユースによるユースのためのプログラムという点が挙げられます。想像するだけでワクワクする、自分にとっても社会にとってもより良い未来をつくりたいという思いを持った高校生と一緒に、私たちユース世代が、「私たちが高校生の時にほしかったプログラム」という発想を起点にして運営しています。

高校生が研究を行うということは、決して難しいことでも、大層なことでもないと私たちは考えています。自分自身が問題解決の当事者になり、こんなことはできないかとあの手この手を使い、知恵を振り絞りながら行動を続けることができれば、きっと思い描いている未来を実現することができるのだと信じています。

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