陸上自衛隊は21日、鹿児島県の沖永良部島で27日に予定していた日米共同訓練の事前訓練について、中止すると明らかにした。理由を「米側の事情」としている。3月10、11日の着上陸、戦闘訓練などは予定通り行う。
訓練は離島防衛を想定し、米海兵隊と行う「アイアン・フィスト(IF、鉄の拳)」。沖永良部島での実施は初めて。2月27日は知名町の大山総合グラウンドで米軍輸送機による着陸を予定していた。28、29日の予備日も含め中止する。
3月の島内の訓練は自衛隊300人、米海兵隊250人が参加。大山グラウンドに輸送機が着陸後、小銃などを持った陸自隊員50人と米海兵隊員250人が展開し、戦闘訓練をする。午後8時まで夜間訓練も行う。演習用の空包も含め、弾薬は使わない。島の上空では米軍のステルス戦闘機F35B4機も飛来する。運用を止めている輸送機オスプレイは使わない。
IFは2月25日~3月17日の日程。沖永良部島のほか、沖縄の米軍基地、長崎、熊本両県の自衛隊施設で行う。