台湾の販路拡大へ好感触 JA会津よつばトップセールス 「いなわしろ天のつぶ」や「純米大吟醸」

仮屋園社長と懇談する(右から)原組合長、小林常務、五十嵐課長

【台湾・台北で会津若松支社報道部・亀山美波】JA会津よつばの原喜代志組合長は21日、台湾・台北市で福島県猪苗代町のブランド米「いなわしろ天のつぶ」や「いなわしろ天のつぶ純米大吟醸」のトップセールスを繰り広げた。新たな海外の販路拡大に向け、会津が誇る産品の魅力を売り込んだ。

 一行は、JA全農のグループ会社で日本産農畜産物などを扱う台湾全農インターナショナルの取引先である太平洋SOGO百貨を訪れた。播本昇副社長らに、いなわしろ天のつぶと純米大吟醸酒、会津コシヒカリをPRした。同JAの小林利一常務と五十嵐健一ふるさと直販課長が特長を解説した。

 台湾は家庭用に酒を購入するより、レストランなど外食の場で楽しむ傾向が強いという。播本副社長は「外食産業と接触し、知名度を上げるのも手だ」と助言。その上で「酒とコメをそれぞれ、興味がありそうなわが社の取引先に紹介する」と好反応を示した。

 台湾全農インターナショナルでは、仮屋園康人社長らと情報交換した。原組合長が太平洋SOGO百貨でのトップセールスの成果を説明し、「品質では負けない。できるところから販路を探るので協力をお願いしたい」と述べた。

 いなわしろ天のつぶは、東京電力福島第1原発事故で厳しい風評にさらされた町農産物の販路開拓などを目的に2014(平成26)年に出荷が始まった。標高520メートルで栽培され、肉厚で粒立ちがよく、甘みが強い。JA会津よつばは台湾全農インターナショナルを介し、いなわしろ天のつぶ純米大吟醸を輸出している。これまで120本を出荷した。

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