昨季J2得点王FWフアンマ 「長崎の愛に応えたい」 チームの勝利を最優先

昨季、J2得点王のフアンマ。「このクラブでJ1昇格を果たす」と今季も活躍を誓う 

 昨季26ゴールでJ2得点王に輝いたフアンマ・デルガドは、今季も青とオレンジのユニホームを身にまとう。絶対的なエースストライカーとして仲間の信頼も厚い背番号9は「クラブ、ファンからの愛情を感じている。その愛に応えたい。もう一度、このクラブでJ1昇格を果たしたいんだ」と、揺るぎない決意を胸にピッチに立つ。
 2017年にV長崎に加入。1年目から大車輪の活躍を見せ、32試合11得点でクラブ初のJ1昇格に大きく貢献した。5年ぶりに32歳で復帰した昨季は、衰えるどころか逆にすごみが増していた。チームのために体を張り、空中戦で圧倒的な強さを見せる。前線でボールを収めて攻撃の起点になる。昨季のシュート数はリーグ2位の95本で、決定率は27%超と驚異的だった。17年からの2年間もチームメートだったMF中村慶太は「基礎技術が相当上がっている。敵だったらと思うとぞっとする」と笑う。
 昨季の初ゴールは第6節ホーム山形戦。後半だけで3得点をたたき込み、逆転でのホーム初勝利をたぐり寄せた。圧倒的に攻め込まれた第12節いわき戦は少ないチャンスをものにした。第31節栃木戦からは4試合連続ゴール。ホーム最終戦となった第41節仙台戦でも後半ロスタイム弾を含む2得点を挙げるなど何度もチームを救った。
 非公開のトレーニングマッチで早速ゴールを決めるなど好調を維持。攻守に組織化されたチームに手応えを感じており、「プレシーズンが長く感じる。早く試合をして勝ち点3を長崎に届けたい」と開幕が待ち切れない様子だ。
 今季の目標得点は昨季の開幕前に掲げたのと同じ「15」。昨季26点を挙げた得点王としては控えめな数字だが「チームが勝つことが一番大事。その上で自分がゴールできればうれしい」と、あくまでもチームの勝利を最優先に考える。
 来日して8年目。V長崎では通算4年目のシーズンを迎える。「諦めない気持ち、戦う姿勢を見せ続ける」と誓うチーム最年長のスペイン人FWは、今季もピッチで暴れまくり、ファン、サポーターに歓喜の瞬間を届ける。

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