J2.24日開幕 V長崎J1昇格に挑む 体制固まり心機一転、主力と新戦力が融合

2024年シーズンに臨むV・ファーレン長崎(c)Jリーグ

 サッカーJ2の2024年シーズンは24日に開幕。V・ファーレン長崎は午後2時から静岡県藤枝市の藤枝総合運動公園サッカー場で藤枝と対戦し、目標のJ1昇格へのスタートを切る。昨季はリーグ屈指の攻撃力を誇りながら守備が安定せず、2年連続でプレーオフ圏外となる7位。今季のチームは沖縄キャンプを経て、上々の仕上がりを見せている。

 V長崎は今月、既にブラジル2部サントスで指揮を執っているファビオ・カリーレ氏の二重契約問題で国際サッカー連盟(FIFA)に提訴。結論はまだ先になるが、昨年12月から続いた混乱に一定道筋をつけた。1月にヘッドコーチとして招聘(しょうへい)した下平隆宏氏が今月15日付で正式に監督に就任。指導体制も固まり、心機一転開幕を迎える。
 昨季のV長崎は個の力に頼り過ぎる戦い方で波があった。今季は下平監督のコンセプト「ボールを大事にするサッカー」の下、課題だった守備の構築やビルドアップなどの練習に時間を割き、組織力を高めてきた。昨季から多く残った主力と新加入選手の融合も進んだ。
 ライバルに目を向けると、元日本代表のGK権田やMF乾、FW北川を擁する昨季4位の清水が優勝候補に挙げられる。J1から降格してきた横浜FCは総合力が高く、山形はJ2の主力を中心に大量14人を補強した。昨季後半戦に巻き返して6位になった千葉は安定感が光る。J1で活躍した複数の強力外国人を獲得した岡山なども戦力が整っている。今季も厳しい昇格争いが予想される。
 トランスコスモススタジアム長崎(諫早市)を本拠地として使用するのは今年が最後。J2に昇格した2013年から数々のドラマを生んできたホームスタジアムへの感謝を胸にホーム戦16試合を戦う。10月6日の第34節大分戦からは、長崎市に開業する新たな本拠地「ピーススタジアムbySoftBank(ピースタ)」でホーム戦残り3試合が行われる。

V長崎今季の予想布陣

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