ジャイアンツの二刀流プロスペクト・エルドリッジ 今季は打者専念

地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」のスーザン・スラッサー記者によると、ジャイアンツは昨年のドラフト1巡目(全体16位)で「二刀流選手」として指名したブライス・エルドリッジを今季は打者に専念させる方針を固めているようだ。現在19歳のエルドリッジは昨季、マイナーの2階級合計で31試合に出場したが、登板は1度もなかった。また、昨季は右翼手として26試合、指名打者として5試合に出場したが、ジャイアンツは強打の一塁手として育成していく方針のようだ。

エルドリッジは昨年7月に入団し、ルーキーリーグでプロデビュー。16試合に出場したあと、8月にはマイナーA級への昇格を果たし、15試合プレーした。2階級合計で31試合に出場し、打率.294、6本塁打、18打点、1盗塁、出塁率.400、OPS.905の好成績をマーク。ただし、投手としての出場は1度もなかった。

ジャイアンツのピート・プティラGMは「どんな可能性も排除するつもりはないが、今年は一塁手としてのプレーに集中してもらう予定だ」とコメント。「我々は彼の打撃にとても期待している。だから、できるだけ多くの打席に立ってもらいたいと考えているんだ」と将来的な二刀流復活の可能性を否定はしなかったものの、打者としての育成を優先していく方針を明言した。

スカウトのあいだでも、エルドリッジは投手よりも打者としての評価のほうが高い。特に201センチ、101キロの体格から繰り出されるパワーは魅力的であり、慢性的に長打力不足の状況が続いているジャイアンツとしては、未来の主砲に育てたいという思惑があるのだろう。守備面では強肩を誇る一方、足が速くないため、将来的に外野から一塁に転向することが有力視されていたが、プロ2年目という早い段階から一塁に固定して育てていくようだ。

なお、MLBパイプラインは投手・エルドリッジについて「最速96マイルの速球、80マイル台前半のスライダー、80マイル台中盤のチェンジアップを投げる」とリポートしているが、投手としての総合的な評価は「平均以下」にとどまっている。

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