韓国に渡った元NPB選手が読み解く日韓プロ野球の違い 日本の方が球速、制球力は良いが...「ボール散らして真っ向勝負しない」

プロ野球阪神の元助っ人で韓国プロ野球リーグのKTウィズに所属するメル・ロハス・ジュニア外野手(33)が日韓プロ野球の相違を明かした。韓国メディア「OSEN」(WEB版)が2024年2月21日に報じた。

20年シーズンの韓国MVPに

ロハス・ジュニアは17年シーズンの6月にKTウィズに入団し、83試合に出場して打率.301、18本塁打、56打点を挙げた。18年シーズンは144試合に出場して打率.305、43本塁打、114打点をマーク。20年シーズンにはキャリアハイの成績を残し、打率.349、47本塁打、135打点の驚異的な数字でシーズンMVPに輝いた。

20年オフに阪神と2年契約を結んで入団。韓国プロ野球MVPに大きな期待がかかったが21年シーズンは序盤から調子が上がらず2軍落ちを経験するなど60試合の出場にとどまり打率.217、8本塁打、21打点。22年シーズンも低迷し80試合に出場して打率.224、9本塁打、27打点に終わった。オフに自由契約となりメキシカンリーグを経て、23年シーズンオフに古巣KTウィズに復帰した。

日韓両国のプロ野球を経験したロハス・ジュニアは「OSEN」の取材に対して日韓の相違を率直に語った。

記事によると、ロハス・ジュニアは「日本と韓国は異なるスタイルの野球をしているので良い悪いを言うことはできないが、打者として何かを話さなければならないとすれば」と前置きし、次のように指摘した。

「ロハス・ジュニアは最高外国人選手のひとり」

「日本は韓国より球速の速い投手が多い。制球力の良い投手ももっと多かった」とし、「韓国の投手たちは、ある状況で真っ向勝負が必要な場合、自信を持って勝負に臨むが、日本の投手たちは有名で優れた投手であっても、私がその前の打席でヒットを打った場合、ストライクを絶対に投げない。ボールを散らして真っ向勝負をしない」との見解を示した。

ロハス・ジュニアは日本球界で成績を残せなかったが、韓国での評価は依然として高い。「スポーツ朝鮮」(WEB版)は「KTウィズが誕生させた最高外国人選手のひとり」と評し、「韓国野球に適応した18年シーズンからはモンスターのような力を発揮し、実力、ショーマンシップ、ファンサービスともに最高の選手だった。日本の野球に適応できなかったが野球に対する情熱を捨てなかった」とした。

韓国で計4年間プレーしたロハス・ジュニアの通算打率は.321、132本塁打、409打点。出塁率と長打率を合わせたOPSは.982だった。「スポーツ朝鮮」によると、KTウィズは90万ドル(約1億3000万円)で契約したという。

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