【明治安田J2リーグ 開幕節 プレビュー】各チームとも戦力は拮抗 J1昇格を目指すサバイバルがスタート

写真:惜しくもJ1昇格を逃した清水エスパルスは今季こそJ1復帰を果たせるか ©Getty Images

2月24日から25日にかけて、明治安田J2リーグ第1節の10試合が行われる。昨シーズンから2チーム減って20チーム制となったものの、J1から降格した横浜FC、乾貴士や権田修一を擁する清水エスパルスを始め、戦力が拮抗しているチームが多く、今シーズも混戦になることは間違いないだろう。J1に自動昇格できる上位2枠、そしてJ1昇格プレーオフを争うことになる6位以内のチームはどこになるのか。
 

◉注目カード

■横浜FC vs レノファ山口
昨シーズンのJ1で最下位となって降格を余儀なくされ、1年でのJ1復帰を目指す横浜FCは、志垣良新監督を迎えたレノファ山口とのホームゲームで新シーズの開幕を迎える。ガブリエウや井上潮音、小川慶治朗ら多くの中軸選手が残留したうえ、福森晃斗や森海渡といったJ1クラスの選手を補強し戦力の維持に成功。就任3年目の四方田修平監督は過去に北海道コンサドーレ札幌や横浜FCを昇格に導いた実績があり、J2での戦い方を熟知している点も好材料だろう。山口は昨シーズン20位と低迷。リーグ最少タイの37失点に終わった攻撃面の改善がまずは急務となっている。

■ロアッソ熊本 vs 清水エスパルス
昨シーズンのリーグ最終節で引き分けて自動昇格を逃し、J1プレーオフ決勝でも勝ちきれずにJ2残留となった清水エスパルスは、アウェーでロアッソ熊本と対戦する。ワールドカップ戦士の権田修一や乾貴士が残留し、松崎快や住吉ジェラニレショーンらをJ1クラブから補強して昇格に再挑戦することになった。昨シーズン途中の就任から引き続き指揮を執ることになった秋葉忠宏監督の手腕が問われるシーズンとなる。一方の熊本は昨シーズン、天皇杯でベスト4進出を果たす躍進を見せたが、リーグ戦では中位にとどまった。毎年のように主力が引き抜かれて苦しい戦いを強いられる中、経験豊富な大木武監督はどのようにチームを導くのか。

■徳島ヴォルティス vs ヴァンフォーレ甲府
昨シーズン、J2クラブながらAFCチャンピオンズリーグ(ACL)を戦ったヴァンフォーレ甲府はアウェーで徳島ヴォルティスと対戦する。ACLではラウンド16まで勝ち進んだものの、残念ながら蔚山現代に敗北。リーグ開幕まで心身を回復させなければならない点は懸念材料だが、ここからリーグ戦の戦いに集中できるとポジティブに捉えたい。アダイウトンやファビアン・ゴンザレスといった実績十分のアタッカーが加わり、主砲のピーター・ウタカをサポートできる態勢が整った点も好材料だろう。徳島は昨シーズン15位からの巻き返しを図る。吉田達磨監督は甲府を2022年の天皇杯制覇に導いた指揮官であるだけに、強い思い入れとともにこの一戦に挑むはずだ。

■その他の見どころ
ファビオ・カリーレ監督が契約を更新しながらブラジルの名門サントスと契約を結び、“監督不在”の状態が続いていたV・ファーレン長崎は、開幕目前のタイミングで下平隆宏ヘッドコーチの監督昇格を発表。かねてから下平体制でトレーニングを行っていたためチームへの影響は少なく、万全の状態で藤枝MYFCとの開幕戦に挑む。10月の新スタジアム開場をいい状態で迎えるためにも好スタートを切る必要があり、昨シーズンのJ2得点王フアンマ・デルガドを中心に攻勢を仕掛けたい。一方の藤枝は超攻撃的なスタイルが持ち味。見る者を楽しませてくれそうだ。ジェフ千葉 vs モンテディオ山形は、J1昇格を狙えるチーム同士の注目対決。両チームとも昨シーズン後半戦に快進撃を見せ、J1昇格プレーオフ進出を果たしただけに、その勢いを今シーズンも持続させたい。
 

◉明治安田J2リーグ 開幕節 対戦カード

2月24日(土)
14:00 横浜FC vs レノファ山口
14:00 水戸ホーリーホック vs いわきFC
14:00 藤枝MYFC vs V・ファーレン長崎

2月25日(日)
12:50 愛媛FC vs ブラウブリッツ秋田
13:00 ロアッソ熊本 vs 清水エスパルス
13:00 ファジアーノ岡山 vs 栃木SC
13:00 ジェフユナイテッド千葉 vs モンテディオ山形
14:00 ザスパ群馬 vs 鹿児島ユナイテッドFC
14:00 徳島ヴォルティス vs ヴァンフォーレ甲府
14:00 大分トリニータ vs ベガルタ仙台

【訂正】一部記載に誤りがありました。お詫びして訂正いたします(2月22日)

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