65歳以上の世帯の毎月の支出はどれくらい?
まずは老後、どれくらいお金が必要なのかについてみてみましょう。総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)」によると、月の支出は、 65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、税金や社会保険料なども合わせて26万8508円、65歳以上の単身無職世帯では15万5495円となっています。
一方、収入は夫婦のみの世帯で24万6237円、単身世帯で13万4915円です。どちらも支出の方が多くなっており、不足分を貯蓄などでまかなう必要があることが分かります。
現役時代と同じ金銭感覚でお金を使うとか、十分に貯蓄がないという場合には、老後貧乏になる可能性が高くなってしまうといえるでしょう。
老後貧乏になる人の特徴とは
老後貧乏にならないためには、収入と支出のバランスに注意しなければなりません。現役時代よりも収入が減ることを見越して、収入内で生活できるように、支出を増やさない工夫が必要です。
現役時代の生活水準が高い
現役時代の収入が高かった方の場合は、いつのまにか、高い生活水準の中で生活している可能性があります。定年後、大きく収入が減っているにもかかわらず、現役時代と同じレベルの生活を続けていれば、お金が足りなくなるでしょう。
突発的な買い物が多い
現役時代から「欲しいものがあれば買ってしまう」「足りない分は貯蓄を取り崩す、またはカード払い」という方も要注意です。また、お金のかかる趣味がある方も、定年後は慎重になる必要があるでしょう。お金の使い方が計画的にできないと、老後貧乏の可能性は高くなります。
ローンの返済が続いている
現役時代に長期の住宅ローンを組んで、定年後に返済が残っている人も、老後貧乏になる可能性があります。
住宅の場合は、30年以上のローンを組むことも少なくありません。ローンが残っていると、返済の分、そのほかにまわすお金が減ってしまいます。さらに加齢による体調不良や、教育費などの出費により、返済が滞る可能性も否定できません。長期のローンを組む際には、資金計画を綿密に立てることが重要です。
老後貧乏を避けるには、現役時代からの備えが大切
老後貧乏を避けるには、現役時代から老後に備えておく必要があります。できるだけ貯蓄額を増やしておくために、支出を見直すことから始めましょう。手をつけやすい対策としては、家賃や水道光熱費、保険料の見直し、使っていないサブスクリプションの解約、スマートフォンの契約会社やプランの変更などがあります。
出典
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー