マカオから中国本土への活ロブスター密輸事案摘発…越境自家用車悪用

越境自家用車内から発見された密輸品(写真:澳門海關)

 澳門海關(マカオ税関)では、各イミグレーション施設でリスク管理システム及び最新設備を用いるなど、越境自家用車を悪用した違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)への対策を強化して臨んでいるという。

 そんな中、2月20日に横琴イミグレーション施設で活ロブスターの密輸事案(マカオから中国本土への持ち出し)1件を摘発したのこと。リスク管理システムにより1台の出境車両を調査対象とし、税関職員が車内に不審な物品を目視確認したほか、大型X線貨物・車両検査システムによる検査でトランク内にも不審物を隠していた可能性が浮上。その後の詳細検査で当該車両の中から活ロブスター386尾(約370キログラム分)の発見に至ったが、運転者は輸出に必要な書類を提示できなかったという。

越境自家用車内から発見された密輸品(写真:澳門海關)

 運転者はマカオ居民の男(29)で、対外貿易法違反で起訴済みとした。なお、この男は昨年(2023年)にも關閘イミグレーション施設において運び屋行為(密輸出)で摘発されていたとのこと。

 近年、マカオ登録の自家用車が比較的簡単な手続きで広東省に乗り入れ可能となる政策が導入されたことを受け、マカオと中国本土との間の自家用車での往来が増えており、越境自家用車を悪用して運び屋行為に従事する人物の摘発も相次いでいる。

 税関では、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨むとし、広く公衆に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守、また報酬を目当てに密輸に手を染めないよう累次の呼びかけを行った。

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