近隣への半導体産業進出をチャンスに 岩手県と大分県が人材、技術などで連携強化へ

電子機器の製造に欠かせない半導体で地域の産業を発展させようと、22日、岩手・大分両県の行政と企業でつくる組織が、人材や技術で連携することで合意しました。

連携に合意したのは「いわて半導体関連産業集積促進協議会」と「大分県LSIクラスター形成推進会議」です。
22日、盛岡市でそれぞれの会長を務めるキオクシア岩手の柴山耕一郎社長と大分県に事業所を持つジャパンセミコンダクターの川越洋規社長が合意書を交わしました。
合意書には人材や技術で連携するほか、商談会の共同開催や災害時の相互協力についても記されています。
岩手・大分の両県は、半導体産業の振興に向けて2014年から交流を重ねていて、これによりさらなる連携の強化を図ります。

(いわて半導体関連産業集積促進協議会 柴山耕一郎 会長)
「国際競争力を下支えする一つが産業の集積だと思います。この集積を促進し、加速するという意味において非常に意義があると思います」

半導体の製造を巡っては、大分県に隣接する熊本県の菊陽町に世界トップシェアを誇る台湾の「TSMC」の工場が開所する予定で、既にマンションの建設が相次ぐなどの波及効果が表れています。
岩手もお隣・宮城県の大衡村に今年、台湾の半導体製造大手の工場が進出する予定です。
岩手・大分両県は、世界的な半導体製造企業が立地することの波及効果を注視しながら、協力して国際競争力の強化を目指します。

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