「黒影米」に「手裏剣かまぼこ」登場 2月22日は「忍者の日」 甲賀流の地元で多彩イベント

忍者姿で業務をする甲賀市職員(市役所)

 「忍者の日」の22日、滋賀県甲賀市では甲賀流忍者にちなんださまざまな企画が催された。

 市内の小中学校では、恒例の「忍者給食」が提供された。忍者も食したとされる黒影米のごはんのほか、手裏剣をあしらったかまぼこや市産野菜の忍ねぎ、忍忍ニンジンなどが入った「忍者なべ」などが並んだ。大原小3年の児童(9)は「引っ越してきたので初めての忍者給食。黒影米はいつもの白米と違う味でおいしい」と喜んだ。

 市役所では、観光企画推進課職員や1階の総合案内スタッフら20人が黒や赤、黄、緑の忍者装束で業務を行った。産業経済部の三日月利安次長は「衣装が軽くて俊敏に仕事ができそう。忍者のまちを国内外にアピールし観光客の増加につなげたい」と話した。

 市とアニメ制作を手がける事業組合の「甲賀流忍者協定」も締結された。同市を舞台にしたテレビアニメ「忍ばない!クリプトニンジャ咲耶(さくや)」のキャラクターを活用した市のPRのほか、子供向け声優体験教室、アニメ内での市の名所紹介による観光誘客を予定する。市役所での締結式で、岩永裕貴市長は「多くの可能性があり、協定に期待している」と述べた。

 忍者の日は「ニンニンニン」と2並びにちなんで制定。市では2月を忍者月間としてさまざまなイベントに取り組む。同日は市内の幼稚園や保育園で甲賀忍術研究会による出前講座や甲賀流リアル忍者館で企画展示もあった。

忍者衣装でアニメ制作会社と協定を結んだ岩永市長(甲賀市役所)

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