「黙ってちゃダメだ」性暴力やDVに苦しむ若き女性たちの連帯の物語『ブルーイマジン』予告編

性暴力やDV、ハラスメント被害者のトラウマに寄り添い、救済するためのシェアハウス「ブルーイマジン」を舞台に、心に深い傷を負った女性たちの信念と連帯と葛藤のドラマを描いた青春群像劇『ブルーイマジン』が、3月16日より公開される。このほど、予告編が披露された。

本作は、“黙ってちゃだめだ。声を届けられるなら、どんなかたちでも届けたい”そんな信念を胸に、これまで抑圧されてきた女性たちが共に連帯し、勇気をふりしぼって声をあげようと葛藤する物語。

彼女たちの真摯な姿勢と誠実な心の叫びは、多くの人々の心を揺さぶり、やがて主人公たちは自分自身の本当の生き方や居場所を見つけ出していく。閉鎖的で偏狭な日本社会をシニカルに捉え、時にブラックユーモアも交えながら、傷みを抱えた女性たちが、かすかな希望と青く澄んだ一縷の光を取り戻していくまでの姿を、透明感あふれる鮮やかな映像美で描き出している。

予告編では、さまざまな形の性暴力、DV、ハラスメントに悩まされる若き女性たちに寄り添い、トラウマを救済するためのシェアハウス「ブルーイマジン」で、共感しながらも、強い信念をもとに連帯していく姿が描かれている。シェアハウスで出会った仲間との生活を通して、自分自身に起こった過去と向き合い、今まで自分を責めるだけだった自分から、“黙ってちゃダメだ”と気づき、葛藤しながらも勇気をふりしぼり、前を向いていこうとする様が如実に表現されている。果たして彼女たちが行動した先にある未来とは…。

▼キャスト&監督 コメント

■山口まゆ
仲間が寄り添ってくれて、みんなが背中をそっと押してくれたからこそ、乃愛は前を向くことができた。“自分の過去の傷と、どう向き合うか?”そのことを考えるきっかけにこの作品がなってくれていたらうれしいです。

■川床明日香
この映画で描かれているような出来事が、現実にも起こり得ることを、まずは知ってほしい。そして、この作品が投げかけている問題について、考えるきっかけになってくれたらうれしいです。

■北村優衣
“いま伝えたいこと”がたくさんつまっている、“いま作らなければならない作品”だな、と脚本を読んだときに強く感じました。完成した映画を観て、現実にも起こり得る出来事を描いた、フィクションだけどノンフィクションのような、“いま観るべき作品”だな、と改めて強く感じました。ぜひ、劇場で体験してください。

■新谷ゆづみ
“連帯の輪”を未来につなぐ、“対話の映画”だと私は感じました。勇気をふりしぼってあげた声は、その言葉を受け取った別の人の“勇気”へと、広がってゆくのだと信じています。

■イアナ・ベルナルデス
この映画のなかで起こる出来事は、フィリピンでも実際に起こり得ると思います。全人類に共通する、普遍的なテーマを扱ったこの作品は、世界中すべての女性たちの“生きる力”になると信じています。

■松林麗(監督)
“ブルーイマジン”は個別のマイノリティが連動し、自分たちの傷みを共有し合える場所。“今までの自分は間違いじゃない”と受け止めてくれる人たちとが連帯していく物語です。同じ立場に立って承認し合える場所があることは、きっと社会を変えてゆく力になると願っています。

『ブルーイマジン』
2024年3月16日(土) 新宿K’s cinema他全国順次公開
監督:松林麗
出演:山口まゆ 川床明日香 北村優衣 新谷ゆづみ 松林うらら イアナ・ベルナルデス 日高七海 林裕太 松浦祐也 カトウシンスケ 品田誠 仲野佳奈 武内おと 飯島珠奈 宮永梨愛 渡辺紘文 ステファニー・アリアン 細田善彦
配給:コバルトピクチャーズ

【ストーリー】 「なんであのとき、ちゃんと言えなかったんだろう……」俳優志望の斉藤乃愛(のえる=山口まゆ)は、かつて映画監督から受けた性暴力の被害者だったが、過去の自分のトラウマを誰にも話せずにいた。乃愛は、性暴力やDV、ハラスメント被害を受けた女性たちを救済するためのシェアハウス「ブルーイマジン」に入居する。巣鴨三千代(松林うらら)が相談役を務める「ブルーイマジン」は、住人たちの皆が心の傷みを知っている場所だった。乃愛は、親友の佳代(川床明日香)、俳優志望の凛(新谷ゆづみ)、兄で人権派弁護士の俊太(細田善彦)、フィリピンからやってきたジェシカ(イアナ・ベルナルデス)ら、「ブルーイマジン」に集う個性あふれる面々との交流を通じて、初めて自分自身の心の傷と向き合えるようになっていく。やがて乃愛は、「ブルーイマジン」の人々との連帯を深め、さまざまな葛藤を積み重ねながら、勇気をふりしぼって“声をあげるための行動”を起こす決意をする。一方そのころ、佳代と音楽ユニットを組んでいる「ブルーイマジン」の住人・友梨奈(北村優衣)はある晩、自らの葛藤を込めた自作の歌詞を、ひとり口ずさむのだった。彼女たちにかすかな希望の灯りがともる未来は、やってくるのだろうか…?

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