【高校受験2024】東京都立高校入試<理科>講評…文章記述が2問、2020年以来

【高校受験2024】東京都立高校入試<理科>講評

2024年度(令和6年度)東京都立高等学校入学者選抜(都立入試)の学力検査が、2024年2月21日(水)に実施された。東京都教育委員会が2月14日に発表した最終応募状況によると、全日制は3万343人の募集人員に対して4万2,017人が志願し、最終応募倍率は1.38倍だった。

リセマムでは、SAPIX中学部(サピックス)の協力を得て、学力検査の「理科」(共通問題)の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)と進学指導重点校(7校)の自校作成問題についても同様に掲載する。

<理科・共通問題>講評

(SAPIX中学部 提供)

1.小問集合(物理・化学・生物・地学)

出題形式は例年の傾向通りで、各分野の基礎知識や基本的な計算について確認する問題でした。解きやすい設問のみで構成されていて、2022年以前のような解きにくい設問は見られませんでした。

2.小問集合(物理・化学・生物・地学)

出題形式は例年通りで、各分野から1問ずつ、レポートを読んで考える問題でした。問2は、公立校の入試ではあまり見られない題材に関する計算問題で、条件を正しく読み取ることが求められました。その他の設問は基礎レベルでした。いずれの設問も文章が長く、必要な情報を的確に読み取ることが求められました。

3.天体(地学)

太陽の見え方に関する典型問題でした。問1~3は確実に正解したい内容でした。問4は、受検生が勘違いしやすい観点を取り上げていて、ミスしやすい問題でした。

4.植物(生物)

植物を用いた実験を題材として、基礎知識を確認する問題でした。東京都立校の生物分野の大問では、結果から分かることを答える問題が頻出です。2024年の結果から考察する問題は、ミスしにくく差がつきにくい内容でした。

5.イオン、物質の特徴(化学)

イオンと溶解度に関する問題でした。問2は適切な棒グラフを選択する形式の問題で、3年連続で出されています。また、問3は文章記述の問題で、大問3の問2と合わせて全体で2問でした。文章記述が2問出たのは、2020年以来です。

6.運動とエネルギー、力(物理)

運動とエネルギーの単元から、幅広く理解度を測る問題でした。計算問題や実験結果から考察する問題は、ややミスをしやすいつくりで、丁寧な対応が求められました。問2は、2024年の問題で唯一の完答形式でした。


このレポートは、2024年2月22日(木)に速報としてSAPIX中学部が作成したもの。

協力:SAPIX中学部

編集部

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