日大東北工高卒の池宮城さん、福島県郡山市に戦争の歴史書12冊寄付 中央図書館に所蔵へ

オンラインで贈呈式に臨み郡山市に書籍を贈った池宮城さん(右)

 那覇市在住で日大東北工(現日大東北)高卒の池宮城(いけみやぎ)晃さん(74)は16日、戦争の歴史を伝える書籍12冊を福島県郡山市に寄付した。本は市中央図書館に所蔵される。

 池宮城さんは米国統治下の沖縄で生まれ、母親の古里の郡山で高校生活を送った。新聞社で写真記者を務めた後、稼業の池宮商会に入社。沖縄の本土復帰前から半世紀にわたり写真を撮り続けた。

 寄贈するのは「太平洋戦争写真史シリーズ」8冊や池宮商会で出版した書籍など。米国防総省が撮影し、当時の状況をありのままに伝える貴重な写真が載っている。郡山空襲の写真も収められている。

 贈呈式を市役所で行った。池宮城さんはオンラインで出席し、「戦争はこれほど悲惨で残酷だと若い人が知るきっかけになってほしい」と述べた。品川萬里市長が、池宮城さんの代理で日大東北高教諭の高橋敏行さんに感謝状を手渡した。

 本は市中央図書館2階の資料コーナーに所蔵する。利用許可を申請すれば閲覧できる。

(郡山版)

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