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2024年2月21日に公開された動画のテーマは……電話調査＆ネット調査！野党の支持率はなぜ伸びない？
ゲストにJX通信社代表の米重克洋氏をお招きし、野党の支持率が伸び悩む原因について語っていただきました。
世論調査から見えた立憲が背負う「信頼負債」とは？
【このトピックのポイント】
・野党共闘は野党支持伸び悩みの大きな要因ではない
・立憲が伸び悩む真の原因は政権担当能力に対する信頼不足か
・維新は立憲のような「信頼負債」がないので選挙のたびに支持率が上がる
野党支持率が伸び悩む理由とは？
自民党の支持率低迷が続いています。野党にとってはチャンスともいえる状況ですが、こちらも支持率が伸び悩んでいる状態です。
そこで、2024年2月の世論調査では、「野党の支持率が伸び悩んでいる理由」について調査しています。
最も割合が多いのはネット調査、電話調査いずれも「議員としての能力が低い」という回答になりました。
この結果について米重氏は、実際に野党議員とやり取りをした経験を踏まえ「野党議員の能力が低いということはない」とコメント。「有権者の受け止めとしてはどうか、ぐらいの捉える必要がある」と続けました。
米重氏が注目ポイントとして挙げたのは「野党共闘が支持できない」という回答の少なさです。ネット調査では5.8％で5番目、電話調査では14.1％で4番目の位置につけています。
米重氏「よく言われるのは野党共闘は保守層や中間層が逃げると。（中略）一概にはそうも言えないんじゃない？というのがこの結果だと思います」
米重氏によると、この調査結果を自民党支持層に絞ってみても、同様の傾向が見られるとのこと。野党が票を集めるためには自民党支持層を切り崩すことは必須ですが、野党共闘が必ずしもその障害になるわけではなさそうです。
その上で、野党支持率が伸び悩む理由について米重氏は「政権担当能力とか政策遂行能力みたいなものへの信頼が不足しているのが真の問題ではないか」と分析しました。
米重氏がそのように考える背景には、以前朝日新聞が実施した調査があります。2021年の総選挙の際に「立憲民主党には政権担当能力があるか」という質問をしたところ「ある」が34％、「ない」が58％にのぼったとのこと。
一方で2009年の民主党政権誕生の際に「民主党政権に政権担当能力があるか」と質問したところ「ある」が54％、「ない」が41％となり、「ある」と答えた人の方が多い結果となりました。
2012年に自民党が政権復帰して以降、安倍政権は「悪夢の民主党政権」という言葉を繰り返し使い、野党の政権能力の低さを印象付けてきました。
さらにアベノミクスなどを通して経済政策の成功を感じた層が堅固な自民党支持層に変化し、安倍政権の安定につながったと米重氏は分析します。
その一方で民主党系の野党に対しては「信頼負債」がたまったと米重氏。それらを踏まえ、自民党に代わる政権担当能力を持つ野党がいないという有権者の認識につながっているのではないかとの仮説を立てました。
立憲が支持率に伸び悩む一方、少しずつ支持を伸ばしているのが維新です。
過去3年の支持率の推移を見てみると、2021年の衆院選後と2023年の統一地方選挙の後で支持率を伸ばしています。このような動きについて、維新には立憲のような信頼負債がないゆえに、期待感を如実に反映して支持率を伸ばしたのではないかと米重氏は分析。
直近で支持率を下げている原因については選挙がしばらくなかったことと大阪・関西万博の問題などを挙げつつ「信頼負債がないので選挙が近づくとまた支持率が上がる可能性はある」とコメントしました。
MC千葉佳織「立憲の信頼負債は、そこを経験した世代はずっと持ち続けるのでしょうか？」
MC千葉の問いに対し、払拭するチャンスが来る可能性はあると米重氏。「その時に信頼負債がたまっている状況というのを念頭に置いて、それをいかに突破するかという戦略は必要」とコメントしました。
MC千葉が公明・共産の支持率に大きな動きが見られない点に着目すると、米重氏は両党の歴史の長さと組織政党的な側面に言及。
支持率が低位で安定していることは妥当であるとし「組織政党の場合は電話調査の数字で出にくい実態もあるので、票としてはもっと出てくる」と説明しました。
それと比べると、与党のカウンターとして支持率や票が増減するのが立憲や維新の特徴です。
維新は一時期立憲を追い越す勢いがあったにもかかわらず、また支持率を戻していることについて米重氏は「政党を大きく育てていくことの難しさを象徴している」と締めくくりました。
動画本編はこちら！
自民党の支持低迷にもかかわらず伸び悩む野党！支持率アップの方策はあるのか？
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