“山本由伸Ⅱ世”と注目! オリックス高卒2年目の齋藤響介「すべての球を磨きたい」【オリ熱スタイル'24】

“由伸Ⅱ世”の呼び声も高いオリックス・バファローズの高卒2年目の右腕、齋藤響介(さいとうきょうすけ)に宮崎・清武総合運動公園で行なわれている春季キャンプでは注目が集まっている。

齋藤はルーキーイヤーの昨年9月26日の西武戦で一軍に昇格。先発デビューすると4回を無失点で切り抜ける好投を見せた。一軍での登板はこの1試合だけだったが、盛岡中央高からドラフト3位で入団したルーキーに、デビュー当時の山本由伸の姿を重ねるファンは少なくなく、現役ドラフトで広島に移籍した同期の日髙暖己とともに“由伸Ⅱ世”と言われるようになった。山本自身も「きょうちゃん」の愛称で呼び、齋藤の才能を高く評価していたという。

春季キャンプ第4クール最終日に行なわれた紅白戦では、ランナーを背負いながらも無失点に抑える好投を披露。本人はまだまだといった感じだが、会場では多くの歓声と拍手が贈られていた。本人も「やっぱり名前を呼んでくれたりするので嬉しいですね」と、ファンの期待は感じているようだ。
昨シーズンが終わってからは、「まずは身体を大きくしたくて、ウェイトだったり、トレーニングをバランスよくやりました」と、1年目に感じた一軍で通用する身体作りに着手。キャンプでは「若干まだ球が高めに浮いたり、バラつきがある」ため、全体的な身体のバランスを意識した練習に取り組んでいるようだ。

「すべての球を磨きたいですね。とくに真っ直ぐ、スライダー、カーブは投げる機会が多いので」と話していた齋藤は、テレビの企画で松坂大輔氏と対談する機会があったようで、「すごく優しい方で。話せただけでも嬉しかった」と振り返る。松坂氏からは「(変化の)大きい系だったり、小さく早い変化球だったり、そういうのを場面に合わせて上手く使えるようになるための、いろんなアドバイスをいただきました」と、短い時間ではあったが、レジェンドからわかりやすく指導してもらえたことを素直に喜んでいた。

今年の目標に「まずは一軍での初勝利」を掲げる齋藤だが、胸に秘めた思いは強いだけに、まだ資格のある新人王の座も狙って、チームの4連覇に貢献するような主力投手陣の一角を担ってもらいたい。今年は山本、山崎福也の移籍により、先発枠に空きができたため、齋藤にもチャンスはある。開幕一軍の切符は必ず掴みたいところだ。

文⚫︎THE DIGEST取材班(D's Style)
写真⚫︎野口航志(D's Style)

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