「冷凍の魚は美味しくないと思っているところを、ひっくり返す」ソフトバンクと水産会社が共同で進める実証実験 “物流の2024年問題”も見据える

食品関連産業の技術革新に関する成果発表会が愛媛県松山市内で開かれ、AIを活用したマダイの養殖技術などが報告されました。

22日の発表会では、通信大手の「ソフトバンク」が西予市三瓶町の水産会社などと共同で進める、マダイ養殖の実証実験について報告しました。

それによりますと、水揚げ量の予想が難しいことや生産コストの7割がエサ代を占めることなど、魚介養殖を取り巻く課題解決へAIを活用し、いけす内のマダイの数や大きさを解析しているということです。

そうして得たデータでエサやりや水揚げを最適化し、生産の効率化を図るほか「物流の2024年問題」も見据え、長時間の輸送でも品質を落とさない魚の研究も進めています。

(ソフトバンク 石若裕子さん)
「解決策はいくつかあると思っているが、その1つとしては、美味しい冷凍魚をつくって品質を落とさず輸送する」
「一般の方たちが思っている“冷凍の魚は美味しくない”と思っているところを、ひっくり返すような企画が必要である、というところで始めている」

(赤坂水産・赤坂竜太郎取締役)
「マダイをより多くの国の、食べたことが無い人達に売っていくことが日本の養殖業を成長産業につなげる数少ない道」

発表会ではこの他、トヨタ自動車の子会社が西予市野村町で取り組んでいる、畜産のDX化も報告されました。

© 株式会社あいテレビ