アッシャー、ハーフタイム・ショーに隠された様々な先人へのオマージュを明かす

隠しメッセージを至る所に散りばめるのが得意なのはテイラー・スウィフトだけではない。現地時間2月19日に放送された米ラジオ番組『ザ・ブレックファスト・クラブ』のインタビューで、アッシャーは【第58回 NFLスーパーボウル】のハーフタイム・ショーでのパフォーマンスに、尊敬しているR&Bアーティストへのオマージュを数多く仕込んだと話した。中には、まだファンに気付かれていないものもあるようだ。

空のドラム・セットは故アーロン・スピアーズへのオマージュだと分かりやすかったが、アッシャーによると、それ以外の隠しオマージュも多数あった。番組の共同司会者のシャーラメイン・ザ・ゴッドが、アッシャーが約13分間のパフォーマンスで故マイケル・ジャクソンの振付をオマージュしたと指摘すると、アッシャーは「君が気づいていないのは、まだ発見されていない宝石がたくさんあるということだ。君は1つしか見つけていない」と答えた。

「君はマイケルを見つけたが、マーヴィン(・ゲイ)は? ジェームス・ブラウンのバック・レッグ・ポップは?」とアッシャーは問いかけ、シャツを着ていないのはボビー・ブラウンへのオマージュで、タンクトップはR&Bのアイコンである故テディ・ペンダーグラスへのオマージュだと付け加えた。アッシャーはまた、故ルーサー・ヴァンドロスのほか、パフォーマンスの中での“ピアノ・モーメント”は故ロバータ・フラックと故ダニー・ハサウェイを思い出せるヒントとなっていると明かした。

「俺は、自分が誰なのかを示してくれて、そして自分を形作ってくれたこの文化を、今この瞬間を含め、どこへ行っても、行うすべてのことにおいて表現している。遡ってみれば、それは目の前で起こっている教育なんだ」とアッシャーは語り、ロナルド・アイズレー、ギャップ・バンド、ジャクソン5、ザップ、アース・ウィンド&ファイアーへのオマージュもパフォーマンスに入れたという。

【スーパーボウル】でのパフォーマンスの前に、45歳のアッシャーは米情報番組『グッド・モーニング・アメリカ』のインタビューで、テレビ界にとって最も重要な夜という機会を利用して、自身の音楽キャリアの成功への道を切り開いてくれた先人の黒人アーティストたちに敬意を表すつもりだと述べた。「黒人アーティストにとって、この国が何を象徴してきたかを考えてみた。俺たちはある時点まで、観客の前でパフォーマンスするためには裏口から入ってキッチンを通らなければならなかった。同じ裏口を通って戻り、次の州で同じことをする際には命を危険に晒さなければならなかった。だから今回、俺は堂々と正面玄関から彼たちを連れて入るんだ」と当時アッシャーは語った。

アッシャーはまた、『グッド・モーニング・アメリカ』に現在の地点からキャリアをスタートし、そして自分だけで【スーパーボウル】のステージに到達したわけではないと述べた。「俺は今の地点から始まったわけではなく、そして一人でここに到達したわけではない。だから、俺は関わってきたすべての人たちを一緒に連れていく。すべてのファン、愛する人たち、忘れられたと感じたかもしれない人たち、彼らのことを忘れていない。その夜、ステージに立つ時、俺は君たちを一緒に連れていくんだ」と彼は【スーパーボウル】のハーフタイム・ショーの前に話した。【第58回 NFLスーパーボウル】で、カンザスシティ・チーフスは過去5年間で3度目の優勝を飾った。

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