「久々むかついたわ」「日本の宝を潰すなや」投稿の真相。鄭大世は鈴木彩艶への過剰な批判について何を思ったか

アジアカップでの日本代表の戦いぶりを受け、森保監督や選手への批判が多く聞こえてきた。なかでも厳しい声を浴びたひとりがGK鈴木。中には過剰な批判もあった中で、元Jリーガーの鄭大世氏は自身のX(旧ツイッター)で擁護の投稿をしている。

「アジアカップで鈴木 彩艶のセーブ率が最下位だと騒いでるやつ
負けた腹いせに選手吊し上げるんじゃないよ
日本代表が強くてそもそも被シュート数が少ないからそりゃそうなるだろ。
久々むかついたわ
日本の宝を潰すなや」

なかなか過激だが、この投稿の真意を本人に訊くと、以下のように答えてくれた。

「僕が現役の頃(町田時代)、浦和の選手に(鈴木のことを)訊いたら『確実にトップに行く。誰よりも身体能力は高いし、いずれレッズを、日本代表を背負って立つ』と言われて。それが正直、全てだと思って。

ネガティブな声が大きくなると、試合を見ていても気になっちゃう。上田選手と交錯して失点したシーンについては『うわっ、不安定』と思いましたけど、ただ、ハイボールはキーパーに任せるべきなんです。ところが、『鈴木選手のほうが悪い』みたいな空気感になっていた。それが僕はすごく許せなくて」

経験不足、力不足などの声もあった中、鄭大世氏は鈴木のことを「今。試合に出るべき選手」と断言した。そうした感覚もあったので、鈴木への批判には違和感を覚えたそうだ。

批判が時に選手を潰す危険がある。鄭大世氏はそこに大きな危機感を抱いている。

「潰れる選手と気にしない選手がいる。仮に鈴木選手が潰れるほうだったら、批判していることの罪は重いよ。ただ、批判している側からすればそれくらいで潰れる選手は大成しないとなる。それは分かるけど、ここから経験を積んで、日本代表を牽引するキーパーになる可能性もあるわけでし、そうしたことを考えたら批判はいる? って思うわけです」

プレーへの批判は当然ながらあっていい。ただ、選手を潰すような過度な批判、誹謗中傷は決して許されない。

構成●サッカーダイジェストTV編集部

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