皇后杯優勝のINAC神戸 結束の象徴は“Vamos equipo!” 目指すはWEリーグとの二冠

INAC神戸レオネッサGK船田麻友選手

2023-24シーズンの女子サッカー、国内トップカテゴリーでは、リーグ戦もカップ戦も、INAC神戸レオネッサの奮闘が光っています。その要因を、現場でプレーする選手が語りました。

タイトル奪還目指すINAC神戸 新加入のベテランGKが抱負「全身全霊かけて勝利をつかみにいく」

2008年からなでしこリーグやWEリーグのピッチに立ち続け、豊富なキャリアを持つベテランGK船田麻友選手(33)。今シーズンからINAC神戸の一員として活躍するなか、「チームの雰囲気はすごく良好」と手ごたえを口にします。

その言葉は、ここまでの結果にも表れています。リーグ戦のプレシーズンに行われたWEリーグカップこそグループリーグで敗退となりましたが、2シーズンぶりのタイトル奪還を狙うWEリーグでは、ウインターブレイク前の序盤7試合を終えて、5勝2分け無敗で単独首位。また、1月末に決勝が行われたカップ戦・皇后杯では、宿敵の三菱重工浦和レッズレディースとの激闘をPK戦の末に制して、7大会ぶり7度目のカップウイナーに。国内2冠達成も現実味を増しています。

そんなチームでは、試合の前後、選手たちが自らを鼓舞するために“Vamos equipo!”(バモス・エキーポ!)と叫ぶのだと、船田選手は明かします。

スペイン語で「がんばろう」「さあ、いこう」という意味の“vamos”は、2023-24シーズンのINAC神戸チームスローガン「VAMOS with us」にも入っている言葉。そして、“equipo”は「チーム」「仲間」を意味します。

2023-24シーズンから指揮をとるスペイン人監督、ジョルディ・フェロン氏の影響で使われるようになったこのフレーズは、船田選手いわく、「チームメンバーにとって重要な意味を持ち、練習中やミーティングの際にも頻繁に使われている」。また、メンバーのSNSにも必ず登場し、「サポーターとの結束を示すシンボルにもなっている」そうです。

チームの団結力が高まっているなか、リーグ最少失点(3失点)が示す強固な守備と、なでしこジャパンに選ばれたFW田中美南選手(29)とGK山下杏也加選手(28)を中心とした個のタレントのよさが際立つ、INAC神戸。船田選手とともに今シーズンから加わった石川県出身のDF北川ひかる選手(26)の左サイドでの活躍も著しく、その背番号13はなでしこジャパンのパリ五輪最終予選・北朝鮮戦メンバーにも追加招集されるなど、チームには明るい話題も随所で見られます。

3月から再開するWEリーグでも、その戦いぶりが注目のINAC神戸。ウインターブレイク明け最初の試合となる3月3日(日)の第8節では、いきなり皇后杯決勝のカードが実現。2位浦和Lと、アウェイの浦和駒場スタジアムで対戦します。

※ラジオ関西『アスカツ!』より

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