黄金世代が圧巻の強さで4強入りを決めた。
韓国・釜山で開催されている卓球の世界選手権団体戦は現地2月22日に準々決勝が行なわれ、世界ランク2位の女子日本代表は同ランク7位のルーマニア代表と激突。マッチカウント3-0のストレート勝ちを収め、ベスト4に駒を進めた。
2000年生まれの「黄金世代トリオ」で必勝を期した日本は、今大会2試合目の伊藤美誠が先陣を切った。
伊藤はここまでチームトップの7連勝を誇る相手エース、セーチのパワーに押され、第1ゲームは9-11で落とす。だが第2ゲームからエンジンが温まった伊藤は序盤から6連続ポイントを積み重ね、このゲームを11-5で取り返す。第3ゲームは伊藤が、第4ゲームはセーチが奪い、勝負はフルセットまで持ち込まれる激闘となった。
運命の第5ゲーム。伊藤らしいフォアハンドが炸裂し、先にマッチポイントを握る。セーチも最後まで粘ったが、伊藤がパワフルなプレーで11-9で勝利を挙げ、接戦に終止符を打つと、伊藤は渾身のガッツポーズ。チームに勢いをつけた。
2人目に登場したのはエースの早田ひな。早田は第1ゲームを8-11で落とし、今大会オールストレート勝ちだった絶対女王は6戦目で初めてゲームを落とす波乱のスタートとなったが、第2ゲーム以降は本来の実力を発揮。11-4、11-4、11-5で3ゲームを立て続けに奪い、逆転勝利。早田が4強進出に王手を懸けて、3人目の平野美宇にバトンを託した。
尻上がりに調子を上げてきている平野は持ち味のバックハンド、力強いフォアハンドが、この試合でも炸裂。安定感ある試合運びで11-7、11-7と2ゲームを奪いマッチポイント。最後はサマラのサーブミスで決着し、日本が5大会連続でメダルを確定させた。
これでグループステージから6戦連続ストレート勝ちを決めた日本。53年ぶりの金メダルまで、あと2つ。準決勝の相手は台湾をフルセットの末、撃破した香港に決まった。
構成●THE DIGEST編集部