飲用の井戸水から指針値の300倍の有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)検出 対象世帯には水道敷設を 希望者には健康診断も 東広島市

瀬野川水系で「有機フッ素化合物」が暫定指針値を超えて検出されている問題で、東広島市は22日、新たに地下水から、これまでで最も高い、指針値の300倍となる地点があったと明らかにしました。

東広島市 高垣広徳 市長
「井戸から出たということは、地下水の汚染というのが、かつその範囲がわりに広い範囲なのではないかということも推測されますので」

この日、判明したのは、1月中旬に調査した地下水58地点のうち13地点の結果です。

国の暫定指針値を超える有機フッ素化合物(PFOSとPFOA)が検出されたのは、瀬野川の源流に近いエリアの12の地点で、最も高いところでは指針値の300倍となっています。

東広島市では去年11月以降、瀬野川上流の河川や水路に加えて地下水の水質調査を実施していました。これまでに、米軍川上弾薬庫周辺の水路と地下水の調査で指針値の80倍という値が検出されていました。

しかし、飲用水で今回のような高い値が検出されることは、全国的にも極めて珍しいということです。

東広島市 高垣広徳 市長
「1万5000というたいへん高いレベルが出ているということなので、希望される方の健康診断についても検討していく必要がある」

市は、調査結果をすでに井戸の所有者に伝えていて、引き続き飲料水を配布し、今後は上水道の敷設についても進める考えです。また、希望者には、健康診断を実施するということです。

さらに、地下水の汚染範囲が黒瀬川水系に及んでいないかなどを確認するため、専門家による委員会を設置して、来週にも新たな調査を実施したいとしています。

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