俳優が全幅の信頼を寄せる齊藤勇起の初監督作品、その撮影現場とは? 高良健吾主演『罪と悪』メイキング映像

©2023「罪と悪」製作委員会

主演に高良健吾を迎え、罪の真実と正義の在り方を問う本格ノワールミステリー『罪と悪』が、全国公開中。このたび、映画撮影中の高良健吾・大東駿介・石田卓也、さらに齊藤勇起監督を映したメイキング映像が解禁となった。

22年の時を経て罪と向き合う

ある日、13歳の正樹が殺された。そして同級生の少年たちのうち1人が犯人を殺し、殺害現場となった家に火を放つ—。22年間の沈黙を経て罪を背負った幼馴染3人は再会するが、あの時と同じ場所でまた少年が殺される。さびれた町で一体何が起こっているのか—。

主演は、2006年『ハリヨの夏』でデビュー以来、数多くの話題作に出演し続けている俳優・高良健吾。荒んだ家庭環境に育ち、現在は地元の不良たちを集めた闇の仕事も請け負う建設会社を経営する社長・春を演じる。春と同じく罪を背負いながらも、過去の秘密を隠し大人になった幼馴染には、警察官の家庭に育ち自らも捜査一課の刑事となるが、父の死をきっかけにこの街に戻ってくる晃を、テレビ、映画、舞台など幅広く活躍する大東駿介が演じ、家業の農業を継ぎ現在は引きこもりになってしまった双子の弟・直哉の面倒も見ている朔を石田卓也が演じる。また、街を牛耳る白山會の傘下である清水組 組長・清水を村上淳が、その白山會の会長・笠原を佐藤浩市が、晃と同じ警察署の先輩刑事・佐藤を椎名桔平が演じ、豪華実力派俳優が集結した。

監督・脚本を務めた齊藤勇起監督は、井筒和幸監督作品を中心に、岩井俊二監督・武正晴監督・廣木隆一監督作品等での助監督を経て、完全オリジナルの脚本の本作が初監督となる。

俳優が全幅の信頼を寄せる齊藤勇起の初監督作品、その撮影現場とは

メイキング映像は、高良演じる春と、村上淳演じる清水が目の鼻の先に顔を合わせ威圧し合うシーンの撮影風景や、大東駿介演じる刑事の晃が全速力で少年を追いかける姿、さらに、晃と石田卓也演じる朔が20年ぶりに再会するシーンの撮影現場の様子が切り取られている。

主演の高良が演じる春は地元の不良達を集め闇の仕事も請け負う経営者。春の周りの不良役は映画のロケ地である福井県の地元住民がエキストラとして参加した。高良は「俳優経験があるわけではないエキストラの皆さんが力をくれて、春というキャラクターが完成しました」と現場での思い出を振り返る。

大東は、並走する車と速度が変わらないほどの全速力で少年を追いかけるシーンを何度も繰り返し撮影した。そのシーンついて「あの少年、小林くんは晃に捕まったら人生が終わるっていう、そのつもりで逃げてるから、晃もそんな人間を追うっていうそれぞれの緊迫した瞬間がどうやったらできるのか、小林役の本田旬くんともよく話しました」とキャスト同士の現場でのやり取りを明かす。

晃と石田卓也演じる朔が20年ぶりに再会を果たすシーンでは、本作が初監督作品となった齊藤勇起の姿も映し出される。「この役は絶対にやりたい」と意気込んで本作に臨んだ石田が「初監督とは思えないような落ち着きもあって、自信にもみなぎっている感じがありましたし、 全て監督に任せて大丈夫だなって思えるようなそんな大きさがありました」と監督の印象を話すように、キャラクターの心情を細かく捉え、丁寧に俳優に伝えながら演出する様子が映し出される。

本作で、最初で最後のデビュー作を撮り切った齊藤監督は、「シンプルに罪=悪なのか?ということはずっと思っていたこと。今は一般の人でも罪を悪と即断しがちな世の中ですが、それはやめようよという気持ちはずっとありますね。何にせよ自分の書いたストーリーに一生懸命付き合ってくれた役者陣、スタッフ陣には感謝しかありません。見た方の記憶の片隅に残ってもらえる作品になってくれれば幸いです」と撮影振り返りながら本作にかける思いを語っている。

『罪と悪』は全国公開中

高良健吾 出演『南極料理人』はCS映画専門チャンネル ムービープラスで2024年3月放送

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