福島―台湾チャーター便、10月末まで運航継続 個人での利用可能に 福島県発表

 福島空港と台湾を結ぶ直行便は夏ダイヤの3月末から10月末まで、定期チャーター便として運航を継続する。新たに個人が航空会社から航空券を直接購入できる仕組みを導入し、利活用の促進につなげる。双方向の搭乗実績を積み重ね、将来的な定期便化を目指す。福島県が22日、発表した。

 県は昨年9月、台湾の格安航空会社(LCC)タイガーエア台湾と現地の旅行会社グロリアツアーの3者で覚書を締結し、1月16日に直行便が就航した。3月末を目指していた定期便化は先送りする形となったが、2月16日までの1カ月間に運航した計20便に延べ約3200人が搭乗し、搭乗率は約9割と堅調に推移している。

 夏ダイヤは引き続き、グロリアツアーがタイガーエア台湾の機体を借り上げる定期チャーター便として、福島空港と台湾桃園国際空港間を毎週火、金曜に往復する。席数は同じく180人乗りの「エアバスA320」を使う。

 現在のチャーター便は旅行会社のツアーに参加しなければ搭乗できない。今後は航空会社のホームページから、ツアー客の利用分を除いた座席の航空券が購入可能になる。ビジネスでの利用を含めた幅広い需要の掘り起こしが期待される。

 県によると、タイガーエア台湾は国土交通省に夏ダイヤのチャーター便運航の申請手続きをしている。同社は台湾の関係機関に対し定期便化に関する手続きも進めているという。

 県と航空会社、旅行会社は双方の観光資源などの情報発信をより活発にし、チャーター便の搭乗実績を積み重ねることで将来的な定期便化を見据える。

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