約34年ぶり バブル期超え日経平均株価 史上最高値を更新

2月22日の東京株式市場は値上がりし、日経平均株価が3万9000円を突破。バブル経済期の水準を上回り、史上最高値を付けました。

記者:「午後2時半の兜町です。こちらでは表示された株価に目を留める人の姿が見られます」

2月22日の日経平均株価は大幅に値上がりし、3万9000円を突破。取引時間中に一時、3万9156円97銭を付け、史上最高値を付けました。最高値が更新されるのは約34年ぶりです。終値は前日と比べて836円52銭高い3万9098円68銭でした。

急激な値上がりの要因は、業績の拡大を背景に、賃金と物価が揃って上昇する経済の好循環への期待が高まったことが挙げられます。また、外国人観光客の増加がサービス業を支えたほか、企業の経営改革が進んでいることから日本株が海外投資家に買われました。

株価の最高値更新に、街では今後への期待感が高まるいっぽう、実感が持てないという声も聞かれます。

30代男性:「ずっと僕ら『失われた30年』世代みたいなところがあったので、とうとう日本経済も上向きになるかなというので、今後が楽しみ」
60代男性:「年金も回るようになるし、株価が上がるのが一番良い。経済的に」
50代女性:「(Q:最高値記録して実感はある?)全然全く無い。物価は高いし」
30代男性:「中小企業がまだ賃金の格差があるので、(実感に)差があるとは思う」

日経平均が史上最高値をつけた背景について、ストックボイスの岩本秀雄さんは、インフレで物の値段が上がっていること、円安で輸出が有利になっていること、大規模な金融緩和で投資に追い風が吹いていること、これらの要素により、海外から「日本経済への期待」が高まって買いが増え、株価を押し上げていると分析しています。そのうえで、岩本さんはここが日本経済の転機になるのではと話します。

ストックボイス岩本さん:「外国人が買ってきているというのが非常に大きいんだろうと思いますよね。日本の経済がようやくデフレの時代からインフレ、物価が上がって利益が積み上がっていってみんなの給料も上がっていくという、ごく普通のノーマルな経済の状況になっていくのではないのかって、おそらく今年がその転機じゃないのかって見られている」

都民の暮らしに今後、どのような影響があるのかについて、岩本さんは「企業の好景気が続き、継続して株価が上昇していけば、ことし3月のベースアップで賃金が上がるのではないか」と分析していました。

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