寒さに負けず…風物詩楽しむ多くの人出

2月22日の都内は吐く息も白い厳しい寒さとなりました。各地で寒さの影響を受けながらも、この時期ならではの都内の景色を楽しむ人々の姿がありました。

真冬の寒さとなった2月22日の東京都内。都心の最高気温は深夜0時に観測した8.0℃で、そこから気温は下降を続け、最低気温は午後7時時点で4.4℃と、一日を通して厳しい冷え込みとなりました。街ゆく人もマフラーに厚手のダウンを着込むなど、真冬の装いで道を急いでいました。

時折、冷たい雨も降る中ですが、世田谷区にある桜神宮の河津桜は満開を迎えていました。

記者:「手元の温度計は5度を示しています。時折吹く風もあって厳しい寒さとなっていますが、多くの人が桜を楽しんでいます」

花見にはあいにくの天気となりましたが、それでも多くの人が咲き誇る可憐なピンクの花に心を温めていました。

訪れた人:「天気が曇りでどんより模様って感じなんですけど、桜を見て心が晴れやかになりました」「綺麗ですよね、まだまだ寒いんですけど、春が近いって感じがしますね」

「日本の春の象徴」となっている桜。外国人観光客にとっても、雨の中でも見たい魅力があるようです。

訪れたインド人:「ここは桜で有名な場所だし、きょう花が満開してるし、雨だけど綺麗だから見に来ました。日本で桜が有名というのが分かります」
訪れた中国人:「日本の桜が有名だと聞いたので、見に来ました。(Q:桜はどうですか)とても綺麗です」

そして、寒さに負けないグルメフェスにも多くの人が詰めかけていました。

記者:「全国各地の魚介グルメが集まったこちらのイベント会場では、あいにくの天気ですがみなさん暖をとりながら魚料理を堪能しています」

こぼれ落ちるほどてんこ盛りの輝くいくらに、身も心もほっこりとあたためてくれる湯気が立ち上る鍋も。全国各地の魚料理が並ぶ日本最大級の魚介グルメイベント「魚ジャパンフェス」が2月22日、渋谷区の代々木公園で開幕しました。

来場者:「寒いんですけど、とっても料理美味しくてあったまります」「これに来たくて仕事休みました。(Q:有給とって?その甲斐は?)来てよかったです。天気は最悪だけど。おかげさまで空いてて、スムーズに買い物できていっぱい食べられて幸せです」

来場者たちは、震える寒さをあったかい料理のスパイスにして、グルメを堪能していました。

寒さで思わずカイロを顔につけていた人は、目当ての食べ物を変更したようです。

来場者:「あんこう鍋いただきました。こんなに寒いので鍋いっちゃいました。あったまりましたね。この後もラーメンとか食べると思います」

今回のイベントには、能登半島地震で震度6強の揺れに見舞われた石川県七尾市から「能登かき」の生産者も出店しています。

能登風土 任田マネージャー:「旬の牡蠣が出荷できず、家にたくさん眠っているので、こういった機会で首都圏の皆様に食べていただけるのが、僕らにとってなにより支援になりますので、ありがたい機会だと思っています」

本来であれば1月から3月は年間売り上げの7割以上を占める能登かきの旬の時期です。しかし、地震によって養殖施設も大きな被害を受け、いまも断水が続いている地域もあるといいます。そんな経営もままならない状況ですが、「こんな時だからこそおいしい牡蠣を届けたい」その一心で石川県からの出店を決めたそうです。

能登風土 任田マネージャー:「牡蠣の成育には直接的な被害はないので、順調に育った旬の一番美味しい牡蠣を食べてもらえていないのは私たちの悩みになっているので、こういった意味では食べていただけるのは本当にありがたい」

生産者の思いが詰まった能登かきを「食べて応援」しようと、多くの人が購入していました。その味は…?

来場者:「おいしい!めっちゃ美味しい」「自分らで食べて、ちょっとでも向こうの人の力になればいいかなと思います。本当にこの牡蠣最高に美味しいです」

また東日本大震災からの復興を応援しようと、福島県産の魚介を使った料理を多くの人が味わうなど、会場には復興を支援するあたたかい思いがあふれています。

主催者:「あいにくの天気で寒い中ですけど、たくさん来ていただけるようになってありがたい限り。美味しくまず食べることがいろいろな形の応援になるということで、今週寒いんですけどあたたかい鍋料理とか、本当に全国各地の魚グルメが集まってて、ここへ来れば日本全国の美味しいお魚料理が食べられますので、楽しんでもらえれば」

北は北海道、南は九州まで全国各地の魚介グルメを味わえるイベント「魚ジャパンフェス in 代々木公園」は2月25日(日曜日)まで開催されています。

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