ボーナス支給、半数超が「正社員・パートともに」 埼玉県内企業、支給額平均は44.1万円 2年連続の増加

県内企業、冬のボーナス平均44.1万円

 埼玉りそな産業経済振興財団は14日、県内企業の2023年冬のボーナス支給状況アンケートの調査結果を発表した。支給総額を対象人数で割った1人当たりの支給額は前年比3.1%増の44万1076円で2年連続の増加となった。増加率が3%台となったのは、リーマンショックで落ち込んだ翌年(10年)の5.1%以来。企業業績が比較的好調なことに加え、人手確保や物価高を考慮した結果とみられている。

 アンケートは1月、県内に事業所を置く従業員10人以上の企業1017社を対象に実施し、307社(30.2%)が回答した。

 支給実績では「正社員・パートともに支給」とした企業は55.7%(前年比0.7ポイント増。「正社員のみ」は38.9%(同0.5ポイント減)、「支給しない」は5.4%(同0.1ポイント減)で、9割以上の企業が支給した。

 業種別にみると、製造業(104社)が同1.4%増の44万9697円、非製造業(120社)が同4.0%増の43万7146円。経済活動の正常化で小売業やサービス業を中心に業況の回復が続いていることに加え、人手確保の面から非製造業で高い上昇率となった。

 支給額の決定に当たっては「業績・収益状況」が92.0%で最も多く、次いで「従業員のモチベーション維持・アップ」が75.3%、「雇用の維持・確保」が60.2%で続いた。

 24年夏の支給予定については前年に比べて「増加」が28.5%、「変わらない」が60.3%、「減少」が7.8%、「支給しない」が3.4%だった。

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